ポッポ屋日記

日記的なブログにしたいです

近況報告

 

こんにちは、ニホンバトです。

11月もそろそろ終わりを迎え、だんだん寒さが厳しくなってきましたね...1年の中で忙しさが1番のピークになる12月にもうすぐ突入し、あっという間に年の瀬と新年を迎えてしまうと思うと、この1年間はめちゃくちゃ早かった、あっという間だった。そんな感想を現時点で抱いているのが正直なところです。

そんな中、僕にとっての11月は色々と大きな変化が起きた月でした、具体的にどんな事が起きたのか?数は少ないですがこの場を持って皆さんに近況報告として報告させて頂こうかと思います。

 

変化① 引っ越しました

f:id:Gameslifeisff:20211128033423j:imageいきなりですが今月の14日付で今いるグループホーム(以下GH)から別のGHに引っ越しました。

僕の所属する法人では利用者間のGHの引越しは年に何回かあるのでそれほど珍しいものではないのですが、引越しという行事自体が僕にとっては大掛かりなイベントになっていて、大型家具・家電もベッドとテレビぐらいしかなかったので引越し自体それほど苦労はしませんでしたが、生活環境の大きな変化という意味では慣れるまでが多少大変だったなと。

ただここのGHは今までのGHのようなシェアハウス型ではなく、法人内で唯一のアパート型GHとなっており、それによって僕は僕自身の都合で、誰にも迷惑をかける事無く単独で動く事がしやすい環境になったので色々と有難い変化ではありましたね。

それに以前のそれと違って新居は部屋が広々としている上にトイレも個別にあるから気兼ねなくトイレに行ける!そして何より押し入れがある!(ここ重要!) 快適な生活を送るという意味では色々と好転した環境となった今のGHへの引越しはGH生活を始めてから1年という節目を迎えた中で起きた大きくてとても良い変化だったんじゃないかと思います。

そもそも何故引っ越す事になったのか?それは次に説明しようと思います。

 

変化② 生活家電を買いました

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f:id:Gameslifeisff:20211128035649j:image2番目の報告は生活家電を買った事です。具体的に買ったのは冷蔵庫と電子レンジと炊飯器、人間が最低限の生活を送るのに必要とされている生活家電5台の内の3台*1を一気に購入する事になったんですよね。

何故この生活家電を買う必要があったのか?それは先述した引越しをした理由と同じ理由になるのですが、実は僕は今の職場の仕事の都合によって早朝勤務を始める事になったからです。まぁぶっちゃけちゃうとパンの製造業をする事になったんですがね(笑)

何かと朝が早いイメージが世間的に広く浸透しており、実際に朝早く動く事になるパン作りの仕事をする事になったのは突如決まったことではなく、今年の6月頃に上司から持ちかけられた話ではありました。この仕事が何より大変なのは"早朝勤務"という大多数の人間が活動する時間帯とは大きくズレた時間帯に活動をしなければならない事で、日本中がお寝んね中の早朝か丑三つ時辺りに起き、朝食と支度を終えたあと陽も昇らない真夜中の真っ暗闇の中で出勤して、日が昇り世間一般の人達が起き出す頃には既に仕事をしている...

同居している家族がいた場合、生活リズムが合わない事によってお互いの迷惑になってしまう事も起きるし、本来日が昇ると同時に起床し、日が落ちると共に眠りにシフトしていく...という人間が過ごす生活環境の中では生物学的な意味で理想とされる過ごし方からも逸脱するという意味で身体にも負担が掛かってくるし、これがめちゃくちゃ大変で、同居してる人がいる場合大抵家族からのNGが出されるから1人で動ける生活環境でなければならない*2

つまり今までいたシェアハウス型のGHでは同居人の迷惑になってしまうからこの早朝勤務ができず、誰にも迷惑を掛けることなく単独で動けるアパート型GHに引っ越す事がマストになっていた。今回家電を買ったのも1人で朝食を用意できる環境を整えるという意味では重要なもので、食品を保存するのに重要な冷蔵庫、冷めたおかずなどを温めるのに用いる電子レンジ、そして主食である米を炊くのに必須の炊飯器、この3つは最低限買っておかないとダメだということで今回買う事になったのです。

...まぁいずれにしろ僕が完全な一人暮らしをするとなった時には絶対買う事になる家電の1つでもあったので先行投資として買ったと思えば無駄ではない買い物だったのでは?とも考えています。今はまだ活躍の機会がそこまで出てくる事はありませんが、いずれ使っている様子などをTwitterに上げたいと思います(笑)

 

快適な生活をエンジョイする為の準備は着々と進んでいます。

 

オマケの報告

あとこれは大した事ではないのですが僕の所有するNintendo Switchが新しくなりました。とは言っても新しくNintendo Switchを買った訳ではなく、実はTwitterキャンペーンによってSwitchが当選したのです

f:id:Gameslifeisff:20211128044408j:imageそもそもの発端は2022年にSwitchで発売予定のチョコボGP公式Twitterアカウントが始めた隠れチョコボGPというキャンペーン

f:id:Gameslifeisff:20211128044624j:image僕はその時何気なく応募してみようと思ってチョコボの数とその他に見つけたものを呟いてキャンペーンに応募した
f:id:Gameslifeisff:20211128044411j:imageで、結果まさかの当選
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f:id:Gameslifeisff:20211128044404j:image3週間後、スクエニから本当にSwitchが届くという驚異的なことに

いやぁまさかの当選におっかなびっくりしました。こんな奇跡本当に起こるんだ...と、そもそもTwitterキャンベーンという物自体本当に当たった人いるのか?と半信半疑な部分もあったのですがちゃんと当たる人はいるという事が証明されたし、世界中のあらゆる人間が活動している上にサブ垢や捨て垢みたいなものを作っている数の事も考えたら天文学的な確率になるのによく当たったな...と、ただただ驚嘆するばかりです(笑)
f:id:Gameslifeisff:20211128044414j:image上・旧型Switch 下・新型Switch

 

僕の旧型Switchも発売日のローンチ日に購入したものという事もあり、いつ壊れてもおかしくないなと思っていたのですが、このTwitterキャンペーンでの当選を機に新しいSwitchへの移行をする事が出来て本当に良かったと一安心してるところです。

で、アカウント引越しによってもぬけの殻となった旧型Switchはどうなったのか?今は昔ながらの付き合いがある親しいフォロワーさんの手に渡って今も活用されています。僕の旧型Switchもここ最近はずっと起動すらされることなく活躍できていませんでしたからね。Switchを欲しいと求める人の手に渡らせる事が出来て本当に良かったと一安心しておりますε-(´∀`*)

 

様々な生活環境の変化は起きましたが僕がこれから過ごしていく日常に変化はほぼ無いです。ほんの少し早朝勤務が入るだけであとは変わらず、これから先更にのびのびとした日常を過ごしていきたいと思ってます。

以上、ちょっとした報告でした!

 

 

 

*1:残りの2台は洗濯機と掃除機

*2:これによって同居してる人がいるのはもちろん、バスや電車等の公共交通機関を使っている人はなかなか早朝勤務に間に合うように出勤する事が難しいという理由から通勤手段に公共交通機関を使っている人もふるいにかけられるのでパンの仕事ができる人がかなり絞られる上にそういう大変さもあってか、そもそも誰も早朝勤務をやりたがらないのだ

11月10日

 

11月10日 それは一見何の変哲もないただの11月の中の一日。特にこれといった特別なイベントがある訳でもないただの一日。けれど僕にとってこの日は、我が家と、そして僕の人生に大きな波乱を巻き起こす切っ掛けとなった忘れがたき日となってしまった。

忘れもしない 終わりの見えない口喧嘩の末、憔悴し切った僕の心にとどめを刺すように吐き捨てられた母親からの罵詈雑言を

忘れもしない この世からいなくなりたいと本気で思う程までにぐちゃぐちゃにぶち壊された僕の心の有り様を

忘れもしない 家族を捨て、母親に見切りをつけ、天涯孤独の道に身を投じる事を決意したあの時の気持ちを

忘れもしない その日の明朝、朝焼けすらない真っ暗闇な空の下で打ちつける風が異様に寒かった事を

忘れもしない 出勤先の職員さんが慰めとして出してくれた焼きたてのあんぱんが人生で最高に美味しかったことを

その日起きた事の全てを決して忘れはしない...

絶対に.....

 

けれど、逆に考えればそんな出来事があったからこそ僕は自分の人生についてちゃんと向き合い、真剣に考える事ができるようになった。正直な話、今までの僕の人生は"流し流され生きてきた人生だった"と言える。

人生を生きる上で必然的に選択しなければならない重要な選択を迫られる場面は学生時代から既にある。しかしそれまでの自分はその選択をする為の出来事に対して自分自身が決して向き合おうとはせず、自ら選択する事の権利を放棄し、半ば惰性で生きてきた時もあった...

学業の事も、自分の将来の事も先が見通せず、自分が何をしたいのか?何のために生きていたいのか?志というものを持てなかったその当時の自分は己の人生であるにも関わらず、自分が生きる目的や辛い事を頑張るための動機を自分の為ではなく、家族に依存させ、半ば"奉仕"とも言える自らの人生の生き方に一時は疑問にすら思わない事もあった。

だが、僕は初めて社会に出た事で色んな人の話を聞いた、人それぞれの価値観を知った、様々な人たちの考え方に触れていくうちに僕は当たり前のように受け入れていた"あの母親が自分や弟に対して発する言動や行動"、"あの母親が持つ価値観"に違和感を覚え、いつしかそれが"常識的に考えておかしい"という事が分かるようになり、母親とは何度か衝突するようになった。僕が家出をする事になったのだってそれはただの結果論でしかなくて「価値観の合わない者同士がひとつ屋根の下で暮らしていたらお互い離れる事になった」ただそれだけの事に過ぎないのである。

僕はあらゆる物事を運命という言葉で片付けるのはあまり好きではないのだが、敢えて断言しよう。「僕と母親はいずれ離れる事になる」という運命だったのだ。仮に...もしもあの時、僕が死にたいとすら思ったその気持ちや感情を抑えつけ、家出の衝動をグッと堪えて我慢すればそのまま上手くいったのだろうか?

.....答えは否、仮に我慢をした事でその場限りでは事が上手く運んだとしても根本的な問題解決にはならず、いつか再びあの母親とは衝突と綻びが生まれ、より酷い結果を招きかねない事にもなっていたかもしれない。それに、少し前までの僕と母親は「共依存状態」という酷く歪んだ親子関係になってしまっていたのも確かだ。考えれば考えるほど僕が親元から離れる事になるのはある意味必然だったと言えよう。

 

去年の今頃は本当に大変な事が多過ぎて苦労した部分も多かった。けれどそれがあるからこそ今の自分がいる。今の僕はとても幸せだ。

何より自分の人生をどう生きるかの選択を自分で選べる事、生活の自由、行動の自由、金銭の自由、親という名の枷を断ち切り、解放された事は僕にとって何よりの喜びだった。だがもちろん浮かれているばかりではない。自由には責任がセットで付いてくる。何かをするのも、何を選択するのにも自分の自由であると同時にその選択をした事でついてくる結果には責任を持たなくてはならない。それが例え悪い結果に繋がる事になったとしてもその責任を一緒になって負担してくれる人はいない。その事を肝に銘じた上で慎重に生きなければならない。

あれから1年が経った今、母は僕に対して何を思い、どんな心境に至っているのだろうか?23年間共に過ごしてきた当たり前の生活が崩壊し、大きく分断される事になったその結果を嘆いているのだろうか?僕は僕なりに自らが果たすべき家族としての責務を果たし生きてきたつもりでいた。親のため、家族のため、生活のため...父が早くに亡くなってシングルマザーという苦労をさせた分、息子として母を支えていかねば、恩返しをしていかねばと必死になって頑張ったつもりでいた。しかしそんな頑張りも家計が火の車という結果で報われず終い。僕自身が誰かの為に何かを頑張るという事に意味を見いだせなくなっていたのに加えて、あの母親の歪んだ価値観と傍若無人な振る舞い方が僕の中で諦めと怒りの気持ちを高めた。

僕はあの時...母には僕の出した急場を凌ぐ有効な方法を考えるために提案した「相談」という方法を無碍に否定せず、その言葉を素直に信じて欲しかった。自己の中の考えが絶対的に正しいと思い込まず、色んな意見を取り入れる事で解決しようと前向きに考え、一辺倒な方法だけでなく、多角的にやれる事をどんどんやってみようと母には動いてみて欲しかった。僕が必死になって掲げた「相談の力」をあの人が少しでも信じて頼ろうとしてくれていたら少しは違う結果になっていたのかもしれない。今となってはタラレバだし、叶わぬ願いとなってしまったのがとても残念だが.....

 

もしも母が僕の事を「家族を捨てて逃げた親不孝者」として今でも恨んでいるのならそれはとても残念で仕方がない。「戻ってこい」という再三の要求を断り、接触すら恐怖として感じていたあの当時の僕が一人で生きていく事を心に決めたのは何故なのか?どうして僕がそのような選択をするに至ったのか?母には自分の胸に手を当て、目を閉じてよく考えてみてもらいたい。

"常にずっと一緒にいる事が必ずしも良い事とは限らない"という事を少しでもあの人に理解して貰えたら僕は嬉しい。

僕の方はというと、最初こそ憎悪に近い感情を持っていた事もあった、しかし今となっては今更恨めしいと思うような感情は持ち合わせていない。あの日の出来事は過ぎ去った過去の事、流石に母がこれまで僕にしてきた仕打ちの全てを許す事は出来ないが、いつまでもそんな出来事に対して感情的に引きずっていても仕方がない。ただ一つ思う事があるとすれば「簡単に縁を切るという選択ができるほどあの人の中での僕の存在は小さかったんだな...」と思う事ぐらいだろうか。母は僕の事をもう息子だとも思っていない。あの人は自分の決めた決意をそう簡単にねじ曲げる人ではないということは息子としてよく分かっている。分籍によって戸籍上の縁を切る事すら求める人だ、仮にも今更僕が土下座して謝りに行ったとしてもあの人は僕の事を他人として扱うだろう。周りの人はよく母のしてきた事を「精神的に病んだ中で突発的にしてしまった事で本心ではないんだろうね」と思ってる人が多いようだが、僕は寧ろ逆でどんなに精神的に病んでたとしてもあの人の発する言葉に嘘偽りはないと思っている。

つまりあの人が僕の事を愚か者として見ているのなら永遠にあの人の中では愚か者なのである。かくいう僕も今はまだあの人に対して向き合う気はさらさら無いし、一生愚か者に思われたって構わない。誰がどう思おうがそれはその人の勝手だし、僕にそれを否定する権利はないからだ。僕は今はまだあの母親の事を真剣に考える時ではないと考えている。まだまだ時期尚早、今は自分の人生に向き合う事に集中して生きていたい。

 

11月10日は僕にとってあまり良い思い出のない日となってしまった。けど逆に言えば人生の転換にもなった重要な日、あの日の出来事があったから今の僕がある。そんな重要な日である事を忘れないようにするために僕はこの日の事を思い出しながらこの文を綴っている。

思えば...僕が今ある幸せな状況にまでたどり着けたのも去年のあの当時励ましたり、見守っててくれたフォロワーさん、そして友達の励ましの言葉の力が大いにあった。ボロボロになった精神状態の中でも自分の事を気に掛けてくれる存在がいた事は今でも本当にありがたい存在でしかなかった...。励ましてくれたフォロワーさん、アドバイスをくれたフォロワーさん、こちらの安否を気遣ってくれた友達、そのどれもが本当に有難い存在だった。何よりリアルでは絶対に口に出せない不満や本音を呟ける場がここにあったということ、そして親に認めて貰えなくても自分の存在を認めてくれる世界がある事、普段使いする程度にしか考えていなかったSNSがここまで人を救ってくれるとは思いもしなかった。

改めまして、あの当時のフォロワーさんにはみんな感謝しています。必要に迫られた選択の場面でも適切なアドバイスをくれたり、母に対する怒りの気持ちを持って同調してくれた事、ひっそりと影から見守っててくれた人、その何もかも皆さん全員にはとてつもない感謝の気持ちでいっぱいです!本当に本当にありがとうございます!!!

これからの僕は常に前向きに生きていく、忌まわしい過去を思い出し、振り返るのはこれで最後。これから先色々と大変なことも多いかもしれない、苦労する事が倍以上に増えるかもしれない。ただそれでも、それ以上の幸せを求めて僕は常に努力していく。この日の事を糧に僕は前へ歩き続ける。

 

これから歩む道が幸せに満たされている事を願って.....

 

終わり

 

 

ドコモの「home 5G」が高速通信難民の自分にとって救世主になるかもしれない話

 

今年の8月の末頃、ドコモは新しい通信規格事業サービスとしてドコモ初の本格ホームルーターの販売とそれに伴う新しい通信サービス開始をアナウンスした。

home 5G | NTTドコモ

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ドコモのWiFiルーターモバイルルーター(ポケットWi-Fi)という形で一応今までにもあるにはあったのだが、WiMAXを始めとする他のモバイルルーターの方が通信に掛かる月額料金も安く、コスパが良いという事で比べるとドコモのWi-Fiはかなり割高感があり、はっきり言って今までは見向きもされなかった。しかしドコモはhome 5Gの販売によってWi-Fiルーター界に金棒を持って本気を出してきた。しかもライバルにWiMAXソフトバンクエアーがあるドコモ初のホームルーターという事で世間から大きな注目を浴びており、早速この5Gホームルーターは予約が殺到、現在品切れ状態を起こしている。

何故ドコモのホームルーターがここまでの人気になっているのか?

そして何故僕はこのホームルーターを契約しようとしているのか?

この2点に絞ってざっくり解説したいと思います

 

「ドコモならではの安心感」が最大の要因

ドコモのhome 5Gについては現在多くのネットメディアがレビュー記事を書いてたりするので詳しいスペック内容は各々で検索して欲しいのだが(丸投げ)個人的にドコモのホームルーターが世間から人気になっている最大の理由は見出しタイトルにもあるように、「ドコモの通信速度の速さと安定感は業界トップクラス」という点にある。ドコモはNTTグループ大本営にある会社なので全国に設置されているドコモの基地局の数は日本最多、故に対応エリアの守備範囲が広く、通信速度の面で言っても他の大手と比べて速さと安定感がある。

そんなドコモは今現在5Gエリアの拡大に力を入れており、よりハイグレードになる通信規格の世界で他社に勝負をする為、5Gという通信規格を活かしつつ、ユーザーの需要に応えた製品を出した。それがドコモの5Gホームルーター、home 5Gという事なのだろう。

ホームルーターと言えばSoftBank社が出している「ソフトバンクエアー」がテレビCMやWebCMでバンバン流れているため世間から有名ではあるが、ソフトバンクエアーは

「通信速度が常時(夜は特に)遅い」

「対応エリアが狭くて繋がりにくい」

「途中解約した時の違約金が*1べらぼうに高い」

という難点によってネットユーザーからは悪評が高い。特に夜間のゴールデンタイム時の通信速度の遅さは「まともに使えないレベル」で、

「やーーい!!おまえんち、ソフトバンクエアーッッッッ!!」というネタに見えるが切実な思いが隠されたツイートがTwitterで大バズりするほどソフトバンクエアーの通信速度の遅さ、悪評の高さは有名になっている。

ただ、そんなソフトバンクエアーも最近では5G通信規格に対応する事が発表されたのでこれによって最大の問題点となっていた通信速度の遅さが改善される事に期待をする声も少なくはない。

【Huawei制裁】SoftBank Airが5Gに対応!新型Airターミナルが「OPPO製」に変更された理由を考察してみた - うぃんどろいど.com

↑リンク先はガジェオタフォロワーさんのソフトバンクエアーについての記事、とても詳しく書かれているので是非読んでください

 

その点で言えばドコモのhome 5Gは通信速度の速さと安定感では他社を上回っており、5G対応エリア外の場合に使われる4G LTEエリアに於いても「少なくともソフトバンクエアーより速度は速い」という事が発売日に買えたファーストユーザーのレビューで明らかになっている。

通信速度の速さは業界トップレベルで月額料金も税込4950円とそこそこお安い*2値段、契約解約時の違約金も一切ない*3コスパの良さでは他社を上回っており、その人気はますますうなぎ登りになっているわけだ。

 

ドコモのhome 5Gについてもっと詳しく知りたい人は一番見てて参考になったこちらのサイトからどうぞ👇

ドコモホームルーターhome5Gの評判・口コミからわかる実力!料金・3日制限・契約方法・在庫状況まで徹底網羅 | ちょっとWiFi

 

僕がドコモのホームルーターを契約しようとしている理由

ここからは僕の個人的な事情をお話するが、僕は長年、高速通信ができるWi-Fi環境に恵まれない人生を生きてきた

僕は昔からTVゲームが好きなゲーマーなのだが、随分前からゲーム機はADSLを初めとした光回線Wi-Fiと繋げられるようになってきており、ゲーム機は今やパソコンと同じくWi-Fiによるネット接続を前提としたデバイスになっていた。ゲームソフトのダウンロード版は当たり前のように販売され、ソフトのバグ修正の為のパッチや本体のシステムアップデートをするのにもネット接続が必須のものとなり、ゲーム機とネットを繋ぐ事はゲーマーの間ではもはや当たり前になった.....しかし!!!ほんの5〜6年ほど前までの僕はWi-Fi環境が一切無い環境の中で育ってきたのである!

というのも、僕が去年まで住んでいた実家は団地という事もあって建物を管理している管理会社からは光回線工事をするための壁の穴あけを一度断られてしまったという経緯がある。*4

うちでは何度か高速インターネットを使えるようにする為に光回線工事をしようと試みた事があったのだが、幼少期〜小学生の間まで住んでいたアパートでは大家さんから頑なに光回線工事を反対され、先述した通り去年まで住んでた団地でも管理会社からは光回線のための壁の穴開け工事を一度断られている。なので5〜6年前にWiMAXを初めて契約するまでは一切Wi-Fi環境が無い中でゲームをやっていたりしたのである。

当然そんな状況ではゲーム機をネット接続する事が出来なかったのでゲーム機の本体アプデなど「本体アプデ?何それ美味しいの?」な状態だったので、それは今でも恥ずべき状況だった。しかしそれでも3DSの方はまだ救いがあった。気軽に外へ持ち運べる携帯機としての利便性によって外出先でのフリーWiFi接続や当時数多くのゲーム小売店で配置されていた3DSステーションに接続をする事で3DS本体のアプデやソフトのダウンロード版の購入、オンライン対戦をする事だって可能だったのである*5

実際僕も外出先でのマクドナルドや市内のトイザらス(現在は閉店した)に3DSを持ち込み、その日現在の3DSの本体更新やソフトのアプデを確認したり、果ては3DSの引越し作業も外出先の3DSステーションでやった経験もある!*6そんな中で僕が最もお世話になってたのが家の近所のセブンイレブンのフリーWi-Fiで、毎日毎日3DSを弟と共にセブンに持ち込んではMiiverseのチェックをしたり、ニンテンドーeショップで動画を閲覧したり*7、ネット対戦なんかもやったりした。平均3〜5時間は何も買わずにセブンの前でずっと立ちっぱで通信をしていて、今思えばセブンの店員さんからしたら迷惑極まりない迷惑行為でしかなく、その当時は子供だった&店長が寛大な人だったおかげで許されていたのは確実にある。実際他のセブンでフリーWiFiに繋いで1時間ほど入り浸っていたらゴミ箱の掃除をしに来た店員さんからキツく睨まれてしまった(当然だが)経験があるのでやはりうちの近所のセブンだけが特別優しかったのだと今思えばそう考えられる。掃除しに来た店長さん迷惑そうな顔ひとつせず寧ろこっちに話しかけてくれたし、店内で目が合った時には手を振ってくれたし...あの時の店長さんほんまマジありがとうございました。そしてごめんなさい*8🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️

それほどまでに、ことWi-Fi環境に関しては「酷い」の一言で言えるほど酷い有様で据置機のWiiUはもっと悲惨だった。ネット接続が出来ない為に本体アップデートを施す事が出来ず、ソフトのアプデがあってもダウンロードが出来ないのでバージョンはずっと発売日当日の古いまま3DSMiiverseを見ていた時も時折WiiUコミュニティから投稿される様子を見て「羨ましいな...僕もWiiU持ってるのに...」と今置かれている自分のWi-Fiの無い環境に意気消沈としながらWiiUからの投稿を眺めるだけの事もあった。

 

そしてそんな日々が続き、18歳の高校卒業をしたあたりからようやくWiMAXというポケットWiFiの存在を知り、契約するに至ったのである。当時は光回線の工事が出来ないのなら電話線を使ったADSLでの接続も候補のひとつとして考える事もできたはずではあるのだが、あの当時はその発想も頭になかったし、何より母親が光回線である事に強い拘りを持っていた為なのか、或いは光回線以外のWi-Fi環境を整える方法がある事を知らなかったのか、光回線工事が出来ないことを嘆き、光回線以外の方法でネット接続をする方法を調べる事もなかった。

しかしWiMAXを契約したのは良いものの、WiMAXスマホの普段使い(Twitterなど)をするのには非常に便利なものだったのだが、ゲームに使うという意味ではやはりまだまだな点が多かった。何より3日間の合計通信使用量が10GBを超えると夜間の下り(ダウンロード)速度が1Mbpsに制限される縛りがキツかった。制限された状態になるとネット検索で画像を読み込むのも多少遅く、Twitterの動画再生も画素が荒くなるレベルで少々キツかった。*9当然10GBを超えるゲームソフトのダウンロードや大型アプデをしようもんならあっという間に10GBの使用量を超えてしまい、一発で制限されるのは当たり前、一度ダウンロードしたら最後、最低3日間は1Mbpsの制限下の状況でしばらく生活しなければならなかった為、色々とキツい部分があった。

WiMAXの通信速度は主に一人暮らしの人で、スマホの普段使いやたまに動画視聴をする程度であれば十分な通信速度があり、使えると思う。しかしゲームに使うという意味で考えれば、ダウンロード速度は光回線の様な3桁台の速さでは無いため大容量なものが多いPS4、PS5ソフトのDL版をダウンロードする時のダウンロード完了までの速度は遅く(当然10GB制限にも引っかかる)。またWiMAXは通信速度の制限に関係なく普段の上り(アップロード)速度は1Mbps程度(実測値)しか出ていない為Twitterに動画シェアをする時の速度も遅い遅い!実際PS4ソフトのキャプチャー動画をTwitterで投稿できる限界の2分20秒に縮めて投稿したりするとアップロードが完了するのに30分以上を要するのなんてザラにある。

オマケにこれはどのモバイルorホームルーターWi-Fiに言える事だが、WiMAXPING*10は40〜50台とそこまで早くはない。なのでゲームをオンラインでやるのには不向きで、当然モバイルルーターの殆どが無線で繋いで通信をする事になるため、光回線による有線接続勢からはラグを引き起こす元凶として激しく嫌われる事になる。なので僕はこれまでゲームソフトのダウンロードや本体更新をする為にWiMAXを使う事はあってもネット対戦要素を楽しむ為にWiMAXを使う事は一切無かった。(弟はスマブラのフレンド対戦をやる為にオンラインでやっていたが)

今回契約しようとしているhome 5Gでは5Gによる接続によって光回線と同等かそれに近いレベルでの通信速度の速さを実現している。通信速度が速いという事はゲームコンテンツのデータをダウンロード完了するのに掛かる時間も短縮できる事になる。それだけでなく、home 5Gでは上り速度もある程度はWiMAXより速い事が分かっているので、home 5Gもアップロードに不向きと言うユーザーもいたが、少なくともWiMAXの様な常時上り速度1Mbpsの激遅アップロードによるストレスはある程度緩和できるだろう

だが流石にオンライン対戦をする勇気は無い。僕は自分の通信環境が原因で他人に迷惑を掛けるぐらいならオンライン対戦やオンラインゲームはやらない。僕が本当に安心してオンラインゲームができるのは光回線を導入する事ができた時だけなのである。

 

唯一の不安要素は「将来的な3日間制限の規制強化」

ドコモのhome 5Gは新しくサービスを開始したばかりの通信事業という事で現在の契約ユーザー数は少なく、懸念されている3日間の大量データ通信による規制も掛かってないと言う人もいれば、規制を喰らったと言う人の声もあり、その実情は不透明な所が多い。しかし現時点では3日間に一定規定量を超えた通信をする事で掛けられる規制の基準は緩いのでは?とも言われている。実際"今の時点"では大量通信をされてもサーバーに掛る負担は少なく、通信量もたかが知れている。

しかし、この先契約者数が増えていけばその緩い規制もどうなるのかは分からない。

実際、過去のワイモバイルや初期のWiMAX、「どんなときもWiFi」はサービスを開始した当初は3日間の規定使用量超えによる規制もない"真の意味での無制限"で運営できていたのだが、規制無しで通信量無制限で使える事に飛びついた事で多くのユーザーが付き、通信に掛かる事業者のサーバー負担も大きく増加した事によって3日間の規定使用量制限を設けて通信の規制をかけたり、通信量無制限自体を廃止したりと次々とサービスの改悪化が進んだ事で阿鼻叫喚となる事態にもなっていた。

当然ドコモのhome 5Gだって今の時点では規制が緩くてもこの先どうなるのかは全く分からない。公式サイトには既に「当日を含めた3日間の通信使用量によっては通信規制をかける場合がある」とする旨が記載されており、「一度に大量の通信をした場合はその通信が止まる場合があります」とも書いてあったりするので少なくともPSソフトのダウンロード購入をしたり、4K動画を見まくったりしていたらあっという間に規制を掛けられてしまってもおかしくは無いのだ。その点ではやはりどうしても光回線を上回る事が出来ないポイントであり、ゲームに於いて最高のWi-Fi通信環境はPING値が小さく、大量通信をしても通信規制が一切掛けられることの無い光回線がベストであり、全ゲーマーのマストにするべき指標なはずなのである。

 

通信制限が掛けられる事の問題は将来絶対起きる事なのでそこは仕方がないとして、問題は「3日間に何GB使うと通信制限がかかるのか?」というのがポイントになるのだが、個人的には3日間で30GBぐらいの制限であって欲しいと思う。1日10GB程度の余力さえあれば、ゲームのダウンロードは別にしてもサブスクによる映像ストリーミングコンテンツ*11でアニメやドラマを連続で見たり、映画を数本見たとしても1日に10GBもあれば十分に回していけると思っている。ネットに繋げる重要デバイスは今やゲームだけじゃない、テレビだってオンラインで接続する事によってエンターテインメントを楽しむ事ができる素晴らしいデバイスとなっているのだ。それぐらいの緩い制限であればテレビの中にあるアプリを使って映像コンテンツを本格的に楽しむ事だって出来るはず、自分の中での夢や期待は膨らむばかりである。

 

結論:完全なる"光回線の代わり"にはならないかもしれないが色々と期待大

元々ドコモがhome 5Gを出した経緯のひとつとしてコロナ禍によって家の中でおうち時間を楽しむ家庭が増えてきた昨今、家の中で通信を使った娯楽を楽しむ家庭が増え、仕事関係でもZoom等のビデオ通話アプリを使ったテレワークをしたりと家の中で通信を使う場面は多々あり、特にテレワークやオンライン授業等の関係で家庭でWi-Fi通信ができる環境を整えるのは必須とも言える状況になった。しかしその中には住宅事情の関係で光回線工事がセッティングできない家庭も多く増えてきており、更にそもそも通信といえばスマホの通信ぐらいしか使った事がなく、Wi-Fi環境が無いという家庭も当たり前のように多く存在しており、それによって家庭毎のネット環境に格差が生じる事になってしまっている。

コロナが可視化した日本の課題 「公平なネット接続」を生存権に! (西田 宗千佳) | ブルーバックス | 講談社(1/5)

この国の「通信格差」。学生の通信環境問題を考える【西田宗千佳のイマトミライ】-Impress Watch

上2つはそんな日本のネット環境の格差についてを西田宗千佳氏が記事にしているので是非読んでもらいたい。

 

つまり、僕のような安定した高速通信難民...もとい光回線難民と言われる家庭は僕だけじゃない色んな家庭でも存在しているという事が分かってきた。そこでドコモは5G技術を使った通信をする事で極力光回線の代わりになる通信を使った工事不要のホームルーターを出す事で家庭に少しでも高速通信環境を、というモットーで開始したという経緯もある。記事タイトルにもあるようにこのドコモのhome 5Gは光回線難民の救世主になれる可能性が極めて高い製品になっているという事である。

ちなみに僕は9月16日の現在、このhome 5Gをとうとう購入&home 5Gプラン(通信プラン)の契約をした。はてさてその結果はいかほどとなるのか...楽しみにしながら製品が届くこの先を待とうと思う。

 

以上!気になるドコモの5Gホームルーターの話でした!

 

10月13日追記:home 5G使用レビュー

実際にhome 5Gを9月下旬に契約をしてからまだ1ヶ月未満ではあるが、home 5Gを使用した時のWiFiとしての快適度がWiMAXと比べてどれぐらい違うのか?をレビューしようと思う。

 

受け取りから開通まで

f:id:Gameslifeisff:20211013183958j:imageまず箱はこんな感じ、思っていたほどそんなに大きくなかったのでリュックに詰めて持ち帰る事が出来た。僕は在宅で受け取れるかどうかがわからなかったのでhome 5Gを「ドコモショップ受け取り」で選択したのだが、ドコモショップ受け取りを選択した場合、指定したドコモショップにhome 5Gが届いた事を確認してから来店予約をしなければならず、またWebでの来店予約の来店目的欄ではドコモショップに届いた商品の受け取り」といった類の項目が無かった為、どの項目を選んでも本来の目的と合致しないので最初は予約をするのに手詰まり感を感じてやや大変だった...。結局来店した時にその場にいたショップスタッフに事情を説明する事で無事に受け取る事が出来たが、こういう煩わしさが面倒だと思う人は素直に自宅受け取りを選択するのが吉だと思われる。(来店予約自体が面倒臭いからと言って予約無しで来店するとスタッフは予約者の対応を最優先にする為下手すりゃ何時間も待たされる羽目になるので来店予約は絶対にしておこう)

ただドコモショップ受け取りであればhome 5Gに関する疑問点や聞きたいことなどをその場でスタッフに聞く事ができるので手厚いサポートを受けたいという人にとってはドコモショップ受け取りの方が良いと思う。
f:id:Gameslifeisff:20211013184009j:image本体の大きさもそんなに大きくはない
f:id:Gameslifeisff:20211013183932j:imageルーターと一緒に入ってる同梱物としてACアダプター・LANケーブル(試供品、CAT6)・マニュアルとhome 5G専用のSIMカードが入っている。
f:id:Gameslifeisff:20211013184002j:image左から順に4G/5Gでの通信種類、電波強度、システム状態を見る事ができる。この写真の場合、今いる場所が5Gエリアではないので通信の種類は4GLTE、電波強度は最高、システムは正常に起動中となる
f:id:Gameslifeisff:20211013183924j:image縦の長さは縦置きにしたPS5の半分ほど、home 5Gの小ささとPS5のデカさが如実にわかる構図となった。

まずhome 5Gを開封したら早速やることが開通手続きである。「え?コンセントに挿せばそのまま使えるんじゃないの?」と思われるかもしれないが、home 5Gをドコモオンラインショップで購入&契約をした場合は自分の操作でhome 5Gの開通手続きをしなければhome 5GのWiFiをそのまま使うことが出来ないのだ

また、その開通手続きをする為のWebサイトも煩わしさのあるものとなっており、ドコモオンラインショップ公式サイトに入ってログインをして「購入履歴」の項目をタップし、ドコモオンラインショップでhome 5Gを購入した時にメールで受け取った受付番号と契約時に入力した電話番号を入力して商品の詳細に入り、その中にある「開通手続き」をタップしなければ開通をすることが出来ない。

この開通手続きをするための手順が分かりにくい!と初っ端からユーザーには不評となっている...が、その面倒な手続きを終えてようやくコンセントに挿すだけのWiFiが使えるようになるのである。

その後、SIMカードを本体に挿してコンセントを挿して起動、本体下部にある二次元バーコードを読み取る事で即座にスマホWiFiを繋げる事ができた。その後詳細設定用Webサイトに入って初期設定にされているログインパスワードとSSID名、SSIDパスワードを変更、接続機器のデバイス名設定も完了してようやく本格的に使うことが出来た。

 

速度比較


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んで早速やったのが通信速度比較、home 5Gの契約当時はまだWiMAXとの契約が残っていたのでWiMAXとの通信速度の比較を各通信速度の測定サイトで比較して並べてみた。上の写真は左がWiMAX右がhome 5Gとなっている。どちらと同じ2.4GHz帯となっており、明らかに速度の速さが違うのが目に見えて分かる結果となった。

特に大きく違うのがアップロード速度の速さ、ダウンロード速度も20Mbpsもの違いが出ているが、WiMAXでのアップロード速度が制限に掛かってなくても常に1Mbpsしか出ないという貧弱な速度だったのに対し、home 5Gのアップロード速度は16Mbpsと一般的に使う範囲でのアップロード速度としては十分なレベルの速度が出ている。


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こちらは別の測定サイトの結果、やはりダウンロード速度は倍違い、アップロード速度もWiMAXにしては5Mbpsと頑張った方ではあるがやはりhome 5Gの方に軍配が上がる事となった。


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こちらはゴールデンタイムでの測定結果、左右がごっちゃになっている為申し訳ないがアップロード速度が遅い方がWiMAXとなっている。一般的にゴールデンタイムは最も多くのユーザーがネットを同時接続するために回線速度が遅くなりやすい傾向にあるのだが、home 5Gでは夜間のゴールデンタイムでも安定したスピードによってYouTube等の高画質再生も気軽にできるようになっていた。

また、今回は画像を用意できなかったがPS5での速度比較もしてみたところやはりhome 5Gではダウンロード速度が平均30Mbps近く出ており、アップロード速度が16前後出ていた。今までWiMAXの貧弱1Mbpsアップロード速度のせいでTwitterでツイートできる動画制限の2分20秒ギリギリのキャプチャー動画をツイートをするとアップロード完了まで30分はゆうに超える事がザラにあったのだが、今回のhome 5Gによってその時間は10分以内に短縮、光回線の人からしたらまだまだ遅い方で満足出来ないかもしれないが、今までWiMAXというWiFiルーターとしては微妙な物を使っていただけに今回の速度改善は僕にとって革命的なものであった。*12

 

気になる速度制限は?

最も多くの人が気にしているであろう速度制限であるが、結論から言うと"ほぼ制限には掛かっていない"と言える。

少なくともこれまでWiMAXでは3日間で10GB制限という縛りに対して「1日に3.3GBまでに抑えないとなぁ...」と思いながら気を遣っていた通信使用量も気にせずに使う事が出来た。f:id:Gameslifeisff:20211013183954p:image今のところこれが1日で使った通信の最高GB数になるのだがこの時はTGSオンラインの開催期間中で、スクエニオンラインの生放送をYouTubeで最高画質(フルHD)視聴を数時間継続的にしていた事でこの消費量となった。少なくともWiMAXでこんなに使ったらあっという間に翌日の夜から速度制限がかかる事は間違いないレベルの使用量となるのだが、home 5Gでは一切制限にかかる事が無く、3日間のスクエニ生放送を最後まで鑑賞する事が出来た。これだけでももうhome 5Gは快適なWiFiであると僕は自信を持って言えると思う。

流石に大容量のPS4、PS5ソフトのフルインストールという高負荷な通信はまだしていないが、一般的な範囲での動画視聴やプライムビデオの視聴といった動画コンテンツサービスを利用しても"制限に掛る事はほぼない"と言えると思う。

ただ!1度だけ「制限に掛けられた?」と思う出来事があった。その日の朝、いつものルーティンとしてTwitterを見ようとアプリを開いたのだが思ってたよりも読み込みが遅く、Web検索もままならない事があったのでおかしいと思い、いつもの測定サイトで測定をしてみた結果こんな速度が出た。

f:id:Gameslifeisff:20211013192704j:imageダウンロードの速度は半減、アップロードは1桁台とWiMAXと変わらない速度になっただけでなくPING値とジッター速度が異常なほど高値を出してしまった為、Webサイトの読み込みやSNSのレスポンスが遅く、不便だな...と思うことがあった。しかしこの前日はそれほど多くの通信をした覚えが無かったし、仕事から帰ってきてもう一度測定してみた時には通信速度は元に戻っていたので気のせいだったのかもしれないが、少なくともhome 5Gが速度制限をする時は朝から制限をかけるという事がこれでわかった

下の画像は現在最新のhome 5Gでの月間通信使用量と3日間使用量をスクショしたもの、毎日ちょくちょくしているYouTubeの高画質視聴やゲームソフトのアップデートなどをしている関係でここまでの通信使用量となって膨らんでいるが未だに通信速度の制限は前述した朝のたった1度だけでそれ以降は全く無い。少なくとも常識的に使う範囲内であればhome 5Gは全く制限に掛けられる事がない夢のようなホームルーターであるという事が分かった。

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結論:ゲーマー向けではないかもしれないが一般的なオンラインコンテンツを楽しむのには十分なレベルの品質の通信ができる

home 5Gは通信の大本営であるNTTグループの通信基地局を使った通信をしているため多くのユーザーを抱えても安定的な速度を出す事ができている。

ある程度の予想はしていたがここまでの通信ができるとは思いもしなかった。しかし現在のhome 5Gは今から新規契約をしようとすると本体端末の取り寄せに3週間〜1ヶ月は掛かると言われているほど人気の商品となっている。つまりそれだけ多くのユーザーが大容量の通信をしても制限にかけられないWiFiを求めてこぞって集まっているという事になる。そうして利用するユーザー数が増えれば増えるほどhome 5Gで使用しているサーバー負担も大きくなる事に繋がる。そうなった時ドコモは既存ユーザーに対してhome 5Gの通信速度の規制を大きく縛る事になるのかどうか?ここが大きな注目ポイントとなっており、今が快適に使えているからと言って油断をしてはならないと思っている。ただそれでもhome 5Gを出した切っ掛けとしてテレワーク等の仕事上必要なビデオ通話やおうち時間を楽しむ為のインターネットコンテンツを気軽に楽しんでもらうため、をコンセプトとして出した商品であるが故に発売から1年〜2年程度ではそこまでのキツイ縛りをする事はないと思われる。

もしそんな縛りを掛けられる事になったら解約違約金がない縛り無しの気軽なプランだけに多くのhome 5Gユーザーが一気に離れる事になるだろう。ドコモとしても方針の改悪をキッカケにユーザーを手放すという事には繋げたくないだろうと踏まえ、もう少し様子見をすると思われる。今後がどうなっていくのか見物である。

 

とりあえず僕はこれのおかげでゲームでも、オンラインコンテンツでも楽しく快適な生活を送る事ができている。

反面、外でも持ち運んで使えるWiMAXを失った為に外でのモバイルデータ通信が気軽に出来なくなった所はあるが、元々外でスマホを見ることに依存し過ぎていた事を前々から気にしてた僕としてはそれを辞めたいと思っていただけに良い切っ掛けとなった。

快適な通信でオンラインコンテンツを楽しみたい!でも光回線工事が出来ない...!😭とお悩みのあなたも是非home 5Gを検討してみてはいかがでしょうか?少なくとも僕はかなりオススメです。

 

ここまで読んで下さりありがとうございました!

 

 

 

*1:エアーターミナル本体代を分割払いにしている場合は分割残りの代金も一括で更に掛かる

*2:残念ながら月額料金の値段だけは業界最安値ではない

*3:本体を分割払い購入にしていた場合は解約時に残っている本体代の残債を一括で支払う必要がある

*4:現在では新しいエアコンを買い替えた際に排水ダクトを繋ぐ為に行った壁の穴あけをした事で、その穴を通じて光回線ケーブルを室内に引き込む事ができ、悲願だった光回線を導入する事ができているのだとか、しかし現在の僕は諸事情によってその恩恵を受ける事が出来ない

*5:しかし、今思えば支払いに使うクレジットカード等の重要な情報を保管しているゲーム機というデバイスでフリーWiFiに繋ぐ事は大きなリスクにも繋がるし、3DSステーションを中心にフリーWiFiがあるスポットでは3DSを持った子供達が店先で用もないのにWi-Fiを繋ぐためだけに店内や店外に入り浸る現象が度々見られた為、問題視されたのかゲーム小売店での3DSステーションは次々と撤去された経緯がある

*6:当然長時間居座る事になるのでお店の人には迷惑を掛けてしまったが...

*7:当時熱狂したスマブラforでのクラウド参戦ムービーが流れた早朝のNintendo Directもそこのセブンで生で見た

*8:実は既にWiMAXを導入していたにも関わらず一気にソフトをダウンロードすることで通信制限に掛かるという理由でSwitchのソフトをダウンロードするのにも再び利用してた事がごく僅かにある。大人になったにも関わらず未だに利用してしまったことも反省します。

*9:それでもモバイルデータ通信の制限速度の128kbpsよりかは圧倒的にマシだが

*10:オンラインでゲームをしている時に例えばボタン操作をした時の入力結果が自宅とサーバー間でやり取りされ、実際の画面上でリアルタイムに反映されて表示されるのに掛かる応答速度の事、この数字が小さければ小さいほどラグも無くヌルヌル動き、遅延が直感的な操作に大きな痛手となる格ゲーやFPSの世界では特に重要視されており、現在PING値が最も小さく通信できるのは光回線だけである

*11:AmazonプライムビデオやNetflix

*12:ただ、オンラインゲームをするのに重要な値とされるPING値はそれほど小さくはなく、FPSや格ゲーといった応答速度、反応速度の正確性が求められるゲームの快適なオンラインプレイは残念ながら望めないと思う。そういう点では光回線に軍配が上がるポイントであり、やはりゲームをするのに光回線は絶対と言える事が証明された。

ペルソナ5 ザ・ロイヤル"ネタバレ感想記事" 〜全ての要素を終えて〜

 

ご注意

こちらの記事はペルソナ5 ザ・ロイヤルのストーリーネタバレがふんだんに盛り込まれたクリア済みの人が読む事を前提とした感想記事となっております。P5R未プレイの方がこの先を読んでしまうと初プレイ時に受ける衝撃と新鮮さが著しく損なわれる恐れがある為、P5R未プレイの方がこの先を読み進める事は非常に推奨しません。

それでも読みたいという方はどうか自己責任でお願い致します。

 

それではどうぞ

 

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f:id:Gameslifeisff:20210911213627j:imageあなたはその選択を選んだのですね...

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一番最初の衝撃

このP5Rをプレイしてて最初に衝撃を受けたのは11月20日の出来事だった。オープニングの冒頭でカジノに潜入していた主人公が警察に捕まり、取調室で新島冴の取り調べを受ける。そして4月からの物語が回想形式で進んでいるのは最初から分かっていた。だがいつ、どのタイミングでこの取り調べを受ける時間軸まで進むのかが分からないまま物語を進めていた。

そして奥村パレスでの改心失敗の流れから次のパレス攻略の対象となった新島冴のパレス...それがあの見覚えのあるカジノである事が判明し、ここでようやく「あのカジノってここの事だったのか!」と合点が行く事になった。新島冴が抱える大罪は「嫉妬」検事という職業柄、弁護士との直接対決がなされる法廷の場はまさに冴にとっては勝負の場、絶対に負けられない戦いが開かれる場所という分かりやすいイメージとしてカジノが表現されたという事なのだ。

奥村の件のこともあって世間からバッシングを受けていた怪盗団は「君たちの逮捕も間近だ」と警告する明智 吾郎のアドバイスを受けて新島冴の心を改心をすることにした。攻略は順調に進み、シャドウ新島のボスを倒し、いざ脱出!見覚えのあるあのカジノ冒頭シーンの場面が始まった!あの時声を出していた少年少女は怪盗団のメンバーであり、そして最後に出くわす謎の美少女は4月の頃から主人公と何度か交流をしており、とあるパレスでペルソナ能力に目覚めた新キャラクターの芳澤かすみだった。彼女の事はまた後で後述するとして、カジノ脱出を図ろうとして失敗してしまった主人公は警察の行き過ぎた拷問に近い尋問を受けた後、新島冴との取調を受ける時間軸に戻るのだが...脱出失敗の映像を見たあと「この後物語が大きく変化します。ここでセーブする事を勧めます」という何とも意味あり気なテロップが

いよいよ物語は大きく動き出す...そう思った時に出てきたのは新島冴から迫られたとある選択だった。新島冴との取引...これから言う仲間だと思われている人物の情報の真実を言えば減刑を考えるという非常に悩ましい選択肢だった。はっきり言うと1周目の当時、この質問に対してどの選択を選べば良いのかまるで分からず、僕自身はっきりとした答えは決められなかった。迷いなくこれだ!と言える明確な答えが決められなかった1周目の自分はあろう事か最初の怪盗団の仲間に関する選択肢に「良いだろう」を選んだのだ。

自分はこれが良いんじゃないかな...?という迷いも含めて選んだ選択肢だったのだが、「本当にこれで良いのだろうか...?」という主人公からの疑問にえ、違うの!?となり、じゃあやっぱりやめよ!となってこの答えを撤回した。それから二つ目の質問にも吐かない事の選択をした。実はこれでもうバッドエンドは回避出来ているのだが、1周目は攻略情報を一切調べないままプレイしていたが故に、どこまでが重要な選択肢でどれが正解なのかが分からないまま、自分の中では緊張感がずっと続いた状態で選択を選んでいた。

そうする内に冴との取引は失敗、にっちもさっちもいかなくなった時にフラッシュバックする場面...思えば新島パレス攻略開始前の段階から時々白飛びする場面があったりして違和感を覚えていた。その時聞こえてくる怪盗団の話し合う声、何かがおかしい...スマホ?裏切り者?渡す?それまでのストーリーでは一切見たことの無い場面の連続に困惑する自分、そして聞こえてくるどこかで聞き覚えのある声...その声を聞いた瞬間「まさか!!!?」と自分の中で強い衝撃が走った。

刑事があの時に言った「お前は売られたんだ」という言葉...それは怪盗団のメンバーの中の誰かが怪盗団の情報を漏らしたという事を示唆する言葉であるはずだが...それがまさか一番最後にメンバーとして同行して、新島パレス攻略の手引きをした明智吾郎だったとは!!!

裏切り者が何者かが確信した主人公、予想外過ぎる裏切り者の判明に唖然を隠せない俺...そうこうしている内に新島冴のコープランクがMAXになり、スマホを裏切り者に見せるように指示した主人公...冴が取調室を出るとそこに現れたのはやはり明智吾郎だった...怪盗団の情報をリークしたのは無論彼、それによって捜査指揮権を新島冴と取って代わり、主人公の元へと訪れたのだ...そこで冴はスマホを見せたのたが...一瞬の何かが起きただけでさしたる変化を感じられず、そのままスルーするように進んだ冴に対して「おいおいおいおい!ちょっと待てよ〜!」と自分の中で不安感を隠しきれなかった。

 

そして次の映像が本当に衝撃的だった。

 

取調室の前にいる警備の警察官に同行を頼む明智、中に入るとすかさず拳銃を奪い警官を殺す...そして明智はこれまでで一番醜い顔を晒しながら銃口は主人公に向けられ.......

 

主人公が死んだ

 

額から血を垂れ流し、突っ伏す様にそのまま机に倒れる主人公...この時、俺は見開いた目と空いた口を塞ぐ事が出来ず、自分の中でバッドエンドを確信し、絶望が自分の心を一気に支配した。

洗い物中に食器が割れる惣治郎の不吉極まりないシーン、自殺のように見せかける為に自身が撃った拳銃を死体の主人公に握らせる明智...そして主人公殺しを指示した黒幕「獅童正義」の存在の判明、獅童と繋がっていたであろう検事部長の廃人化による突然死、場面は次々と悪い方向に転がっていき、トドメにスマホを見せろってなんの事だったのかしら?」ととぼける冴の言葉に「おいいいいい!!!!!!終わりじゃねぇかよおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」と、Twitterで「ペルソナ5R1周目...バッドエンドになってしまいました...」と先んじて呟こうとしていたほど、あの演出はまさにバッドエンドを確信させるストーリー展開そのもので、その力の入れ具合にATLASの底意地の悪さと見事にまんまと手のひらの上で踊らされた自分のアホさ加減を痛感することになった*1

その後、仲間達がリーダーの逮捕と死亡のニュースを聞いてショックを受ける映像を見て「あぁ...とうとう終わりか...」なんて思っていたら、竜司の「...なんてな(ニヤリッ)」と言う瞬間に驚き、更にイゴールの「お前は1度死ぬ必要があった」という言葉に驚愕し、次々と紐解かれる答え合わせタイムに心底驚かされるばかりだった。結論から言うと怪盗団達は明智が怪盗団達に再び接触をしてきた段階から違和感を感じて怪しいと睨み、調べた結果怪盗団を警察に引き渡そうとする裏切り者である事が判明、更にこのまま明智の提案に乗って進んで行けば最終的に主人公が明智の手で殺される事が既に怪盗団の間で分かっていた。

そこで怪盗団達は命懸けで明智を騙す為の大立ち回りと大掛かりなトリックをしかけてあり、そのトリックは成功、主人公はただ取調室の机に手を組んで座りふんぞり返るだけという最高にしてやったり感満載の顔をユーザーに見せたのだった...*2

主人公の死という誰しもが絶望感とバッドエンド感満載の演出に騙され、二転三転する場面展開の変化と衝撃のトリックが紐解かれるこのシーンはストーリーとしては非常に凝っており、ユーザーに一番の衝撃とサプライズを与えた、衝撃度が非常に高い場面ではあったものの、結果的にこのシーンは僕がP5Rをやった中では一番印象に残るシーンとなっており、怪盗団の...ひいてはATLASの策略は見事に成功したものと思われる。

 

ペルソナ4と3でもこんな衝撃展開があるんだとしたら慣れっこなのかもしれないが、ペルソナ初心者の自分にとっては決して忘れられない衝撃の出来事だった...

 

真に改心されるべき最後の相手

その後、順調にストーリーの進行は続き、主人公との因縁があり、これまでのパレスの主の中で最も強い欲を持ち、無類無き強さを持っていた黒幕の獅童の改心にも成功した。

だがいつもだったら改心によって大きな反応を見せていた世間への影響力は意外と小さく、しかも世間から大人気になっていた大物政治家の不祥事ともなれば大ニュースとなっているはずなのである。しかし警察検察は獅童の逮捕には漕ぎ着けず、それどころか精神鑑定によって逮捕を免れるという有り得ない自体怪盗団はその存在を無かったことにされ、未だに「怪盗団は悪」というレッテルを貼られ続ける事に...

これまで怪盗団達は何かと変化する世間の声に影響を受けて動いてきた側面がある。最初の鴨志田や斑目こそは身の回りに起こった身近に存在する悪を見過ごせなかったという信念に基づいた行動で改心していたものの、金城の改心の辺りから彼らは怪チャンの声などを拾ってはそれに反応するようになっていた。だが奥村の改心では行き過ぎたレベルで怪盗団を祭り上げた上に、過剰に掛けられた期待感から「早く改心しろ」と過激思想派が現れる事態にもなり、彼らは自分たちの活躍で怪盗人気が上がるのを喜んではいたものの、反面過剰にまで熱狂する世間の声に気味の悪さを覚えていた。

そんな世間がいよいよ怪盗団に興味を向けなくなった。散々期待を煽るだけ煽った癖に望まぬ改心をしたと身勝手な主張で怪盗団の存在を悪とみなし、そしてとうとう考える事を放棄した。これぞ正しく「怠惰」最後の改心の相手は世の中全てというこれまたスケールのでかい話になった。しかし獅童のパレスを攻略して例えめでたしめでたしとなったとしても、まだ全ての謎が解き明かされていないメメントの存在や、モルガナの出生の秘密が明かされていない以上更なる何かがあるんだろうなとは個人的に思っていた。しかし怪盗団が立ち向かった敵で最も愚かだったのは鴨志田や獅童といった強い歪んだ欲望を持った個人ではなく、その強い個人を導く者として認識してその身を任せ、それぞれが抱える想いを主張する事もなく考える事を放棄し、全てを流されるがままに委ねてしまう大衆の意識そのものだったとは

でも確かに世間というものほど愚かで身勝手なものはないと僕もまた思う。日々流される事件や事故のニュースに対してリアルでもネットでも関係なくあーだこーだと言えるのはニュースを見ている殆どの視聴者が当事者そのものではないからだ。どんなに痛ましい事件や事故のニュースがあったとしても、同じ目に遭った人でない限り似たような事件、事故の被害者の気持ちに寄り添う事が出来ない。真も言っていたが、結局どんな大事件や事故に対しても自分の身の回りに起こっていない出来事だったりすると実感が湧かずに他人事のように感じてしまい、世間話のネタとして消費されてしまうのが関の山。そこに罪の意識はなくとも個人が発した小さな悪しき心はやがて集団的意識に繋がり、罪深き群れの集合体となる...悪意の無い無自覚な悪ほどタチの悪いものは無いのだ

メメントスが「みんなのパレス」と言われていた最大の理由と、大衆の願いの意識が生み出した悪神の存在、そしてそんな悪神が主人公達に仕掛けた勝ち目のないゲーム...など、真に改心すべき相手はすぐ傍にいた事や、ラヴェンツァが発していた「あらかじめ未来を閉ざされた運命の囚われ」という言葉も全ての合点がいった。

 

正直、ここまで用意周到にストーリーが練られていたのには心底驚いた。そしてここまで歩んできた物語で最後に戦う存在の元凶は目覚しい発展と進化を繰り返す現代人に対する風刺の効いた警告だと捉える事も出来る。

己の中の信念や個を主張せず、流されるままに生きる事を辞めるのは相当難しいかもしれない。けどこの作品を通じてそんな考えを少しでも改められたら...と目を覚ました大衆の力を受けて悪神に打ち勝つ怪盗団の活躍を見てそう思えた。

 

 

悲嘆の願いから生まれた歪んだ現実世界

三学期編は色々と衝撃的なストーリーだった。

主人公が新年に目を覚ますとモルガナはイケメンの人間になっていたし、双葉が居ないはずのお母さん(一色 若葉)の事をまるで存在するかのような言い方で言及する様になった上に、実際本当にそこにいる。おかしいのはそれだけでなく、杏は引っ越して離れ離れになったはずの志帆と一緒に幸せそうに過ごしていたし、竜司は陸上部にトラブルなく今でも所属している事になっている。祐介はあれだけ酷いことをされたはずの斑目を師と仰ぎ共に絵の修行をしていることになっているし、真は殉職したはずのお父さんと一緒に過ごしている。春は廃人化で死んだはずの奥村邦和と共にビッグバンバーガーの仕事を一緒にしていたりする。

それまで起きていたはずの怪盗団のメンバーの過去の悲劇が「起きなかった」事になっていた。

この異変に気付けたのは主人公と芳澤かすみ、そして獅童パレスで死んだはずが生き残っていた明智の3人だけ...この異常事態に3人は悪神を倒すまでの間に1度だけ行ったあの謎のパレスに入る事に...

 

そこからの顛末は凄まじいものだった。

パレスの主がなんと秀尽学園で非常勤カウンセラーとして赴任していた丸喜拓人だった上に今まで芳澤かすみだと思っていた少女が実は丸喜のペルソナ能力で姉の芳澤かすみだと"思い込んでいた"妹の芳澤すみれだったりと、衝撃事実のオンパレード、しかも丸喜先生は統制の神によってメメントスと現実世界がひとつに融合した瞬間に彼の中のペルソナが完全覚醒し、更に統制の神が倒された瞬間、その神と同等の力を手にした事でメメントスに干渉し、認知の曲解のペルソナ能力によって個人の悲劇的な過去を無かった事にし、その人個人が幸せにしかならない運命を辿るように仕向けられていた。

丸喜先生のペルソナはチートもチート級レベルのとんでもないもので、偶発的に得た力だとはいえ丸喜先生は神になった。パレスを持っているということは彼もまた怪盗団によって改心すべき大人ではあるのだが、丸喜先生の場合はこれまで改心してきた大人とは決定的に違う所がある。それは彼が基本的に善人であるという事

これまでカウンセリングを受けた仲間たちとの描写を見れば分かるが、彼は人の心の悲しみや痛みを共有して分かち合い、その気持ちに寄り添う事が出来る人として素晴らしい人だ。誰かに恨まれるような要素も持ち合わせていなければ怪盗団の敵となる事も本来はなかったはずだ。しかし三学期編に入った時の彼は認知の曲解によって人の人生や存在を意のままに操る事が出来る力を手に入れた。その気になれば敵対する相手になる怪盗団の存在だって認知の曲解によって抹消する事だってできるはずだ。しかし丸喜先生が敢えてそうしなかったのは何より彼自身が怪盗団のメンバーの幸せを願ってるより他ならないからだ。丸喜先生は怪盗団メンバーとのカウンセリングによって昔追いかけていた夢を諦めた事、大切な人を失った事の事情に触れた。その悲しみを知っているからこそ丸喜先生は純粋に怪盗団の人生の幸せを願っており、正気に戻った主人公がこの造られた幸せしかない現実世界を受け入れてくれると信じているからこそ彼を最後まで説得しようとしていたのだろう。

神となった丸喜先生はその力を己自身の名声を得る為に使うのではなく、1人1人の人生を幸せにしたいと他人に尽くす為に使う...いわば丸喜拓人の救世の願いなのである。

 

他のブログでも述べられているように、この三学期編は非常に考えさせられるストーリーだった。彼自身もまた恋人の留美を失う*3という悲しみを背負っており、その心の痛みを知っているからこそ彼は人に優しくする事が出来る。だがそれは同時に争いや理不尽に満ちた現実世界に対する悲嘆の思いを強く膨らませる事になり、丸喜先生が幸せしかない偽りの世界を創ってまで世の中を大きく変えたのは、理不尽に溢れ返った元の現実世界が受け入れられないからである。

それは言い換えれば"辛いと思う出来事からの逃げ"になるのかもしれない。だがそれでも普通に考えてみたらそんな悲しみや苦しみの出来事には最初から遭わない方が良い、身体の傷は日数が経てば回復はしても、心の傷は下手すれば一生その傷を抱えて苦しむことになるかもしれないからだ。

確かに世の中は本当にクソみたいな理不尽が多い世界だ。普通に人生を生きようとしているだけでも理不尽な目には誰かしら必ず遭ってしまう。その度に挫折して、心が折れ、傷付き、それでも人間は何とか頑張ろうと必死になって生きている。それでも世間の吹く風は冷たく、頑張ってる人に対して更に酷い仕打ちをしてくる事だって当たり前のようにある。そうして人はどんどん追い込まれていき、それが限界を迎えてしまった時、この世に居る事を否定した行動に走ってしまうだろう...

丸喜先生の創った世界ではそんな理不尽や差別は存在しない。全ての人が平等に幸せになる権利を享受する事が出来て、争いや競走も存在しない幸せな世界...本物の現実にもしこんな素晴らしき世界が存在するのであれば、例え丸喜先生の支配下に置かれたとしても丸喜先生の創った現実に生きる事を選ぶ人は大勢居るであろう。

 

怪盗団は結局挫折や悲しみから逃げずに乗り越えた事で強くなれた経験や、その出来事があったからこそ出会えた人達との新たな絆を育むチャンスを全て奪われることは絶対に嫌だとして丸喜先生に立ち向かう事になったのだが、今回ばかりは「元の現実世界を取り戻す」選択をした怪盗団の行動に異を唱えるユーザーも少なくはなかった。

別に逃げることは決して悪い事ではない。寧ろ今目の前で起きている理不尽な問題があるせいで自分が苦しい思いをしているのに逃げてはダメだと向き合い続けてしまったせいで心が壊れ、最悪の結末を迎えてしまったら?大抵の人間の心はそんなに強くない。怪盗団から勇気を貰うことは出来ても、怪盗団のような強い心を持ち合わせている人間はほんのひと握りしか居ないのである。これは僕自身が心が壊れてしまう前に目の前の理不尽から逃げ出す事で安寧を手に入れる事が出来たというリアルな経験があるからこそこういう視点で考える事もできるのだろう。

 

だが怪盗団は丸喜に立ち向かう事を選択した

これは目の前の悪を淘汰する勧善懲悪ものでは無い、世直しなんて大それたものでもない。怪盗団の正義と丸喜拓人の正義、互いが互いに譲らぬ正義と正義のぶつかり合い...自らが正しいと思った事を証明する為の個人的な決着...丸喜先生のお宝を奪いに行く決行日の時だけに流れるI Believeとラストバトルで流れる「Throw Away Your Mask」はペルソナ5Rで流れる曲の中でトップレベルでカッコ良く、そして怪盗団の想いと丸喜拓人の想いが込められたそれぞれの曲の歌詞の対比がとんでもなく胸に来る熱い戦いだった.....

 

この戦いの決着、そしてエンディングまで最高のストーリーだった

 

「僕らの光」は明智吾郎への追悼曲

忘れてはならないのは明智吾郎の存在だ

明智はカリスマ探偵王子として世間からの人気を博す高校生、しかしその出生は獅童の愛人だった女から生まれ、父であるはずの獅童明智を捨て逃げ、母親もまた明智が生まれたことを理由に獅童から捨てられすぐに亡くなってしまった。明智は成長すると共に積年の恨みを獅童に向けて溜め込んでいた。そんな所に統制の神が自らが仕掛けたゲームの駒として明智に目を付け、ペルソナ能力と異世界の事についての力を与えた。彼がカリスマ探偵として活躍していたのも実際は自分が廃人化を起こした事件を振り返って解決している他ならない。

この能力を使っていつか獅童への復讐を成し遂げる。そう心に誓っていた明智だったが、結局獅童には明智が自分の息子である事に薄々勘づいていた上に自分の総理大臣就任の為の手駒として利用していただけに過ぎず、利用するだけ利用した挙句、獅童の中の認知上の明智と同士討ちになる最期を迎えた

 

異世界を使った数々の廃人化事件や精神暴走事件を引き起こした実行犯な上に双葉の母の一色若葉、そして春の父親の奥村邦和を廃人化という形で殺し、主人公の事も一度殺した作中でもかなりの大罪人ではあるものの、結局彼もまた理不尽な大人と現実に自分の人生を棒に振るレベルで振り回されただけに過ぎず、ある意味因果応報だったとはいえ、それまでの人生を掛けて成し遂げようとしていた復讐も果たせずに最期を迎えたのは何とも切ない結末だった。

 

しかし三学期編に入る直前の12月24日、彼は生き残っていた獅童の犯罪を証明するために警察への出頭を主人公にお願いしていた冴の元に彼は突然現れたのだ。1周目でこの展開を見ていた僕は明智が生き残っていた事が実は嬉しかった。相討ちになる土壇場で確かな絆を紡ぐ事が出来た相手だったのにいなくなってしまう。その事が僕にはとても切なく、悲しかった。だから彼が生きていたという事自体がとても喜ばしい。この時はそう思っていた...この時までは...

だが、2月2日の夜...丸喜先生のパレスのお宝ルートを確保し、作戦決行日の前の日の夜に丸喜先生とルブランで会話した時の事...丸喜先生は主人公が獅童パレスで明智の事を助けられなかった事を後悔しているのでは?と問いかけた後「君が彼(明智)とやり直せる現実を創ったんだ」と言った。その言葉はつまり.....

この事実を知ったとしても明智自身の考えが変わることは無かった。丸喜先生が創った幸せしかない現実を独善的で反吐が出ると最後まで偽りの現実を否定し、主人公の迷いを断ち切らせる為に背中を押した。

誰かに創られた現実で、一生飼い殺されるなんて御免だよ

例え己自身の存在が消える事になっても、散々誰かの掌の上で踊らされた明智としてはこれ以上無いほど重い言葉だった。

君が迷うことは...僕への裏切りだ

またこれは明智に問いただされた質問である答えを選ぶと聞けるこのセリフ...自分自身の望んだ復讐の為に数々の罪のない人達を殺人してきた事でその手を真っ黒に汚してしまった彼が、普通の高校生として過ごし、普通に生きる事、幸せになる事をもしかしたら彼の中でもそれは許されない事だと悟っていたのかもしれない。

全てを消して清算したいとする明智の想いに対して主人公が迷う事は彼に生き地獄を味わわせるのと同義で、だからこそ出た言葉なのだろう。

 

エンディングテーマ曲の「僕らの光」は主人公の明智に対する想いが込められた追悼曲だと思っている。目の前で二度消える事になってしまう明智に対して主人公は最大のライバルとして、そして友として強く思う所があったはずで、この曲はそんな明智に対する主人公の心情を歌った名曲だ...

彼は最後の最後まで正式な怪盗団のメンバーになる事が出来なかった。ただ三学期編のあの時、あの1ヶ月の間だけは彼もまた怪盗団のメンバーと共に行動出来たことが彼にとっても実は最高に楽しかったのでは無いのだろうか?たった1ヶ月の僅かな思い出だったとしても、彼は最後の最後に主人公と共に力を合わせる事が出来て良かった...そう思ってくれていることを僕も願うばかりだ。

 

三学期編は夢を奪ってしまったと苛まれ、偽りの自分を纏っていた芳澤すみれが本当の自分を取り戻し乗り越える事と、丸喜拓人が思い描く理想の現実と怪盗団が望む元の現実...正義と正義のぶつかり合いによる戦い、そして明智吾郎の最初で最期の贖罪の物語。

蛇足だと言われる事も多い三学期編だが、僕は最高の追加ストーリーだとそう思えた。

 

 

そして、あのエンディングで見えたあの制服...あれは夢かまぼろしか...それは神(ATLUS)のみぞ知る.....

 

 

真の総評

このゲームの唯一にして最大の批判点として無印版から追加されたたった5%の要素のためだけに無印版購入者に対してもフルプライスでソフトを提供するという形には大荒れしていた面もあった。

僕はこれが人生初のペルソナだった為、全てが新鮮な事ばかりだったP5Rに対しては完全版である事は批判の要素にはならないのだが、無印版購入者に対するアフターサポートを設けなかったという意味では確かに批判されてもおかしくない点ではあった。

しかしその点があるにしても無印版より一気にやりやすくなったパレスや日常活動の攻略に、PS4Proエンハンス対応による画質の向上や追加要素にも十分なボリュームがあると個人的には感じ、マイパレスの充実具合等やり込み要素も凄まじいものがあった。

僕にとって人生初プレイとなったペルソナ5 ザ・ロイヤル...寝る間も惜しむほど圧倒的なそのゲームボリュームに対していつまでも飽きさせない衝撃の展開の連続に心が踊り、杞憂した。僕は素晴らしきゲームに出会うことが出来た。

 

今後もペルソナシリーズをやっていくかは分からないが、少なくとも僕はこのゲームをプレイしたという思い出を絶対に忘れることは無いだろう。

 

結論「何から何まで最高のRPGゲーム」

 

以上です。ここまでの長文、読んでくれてありがとうございました!!!

 

 

 

 

 

*1:後に2周目で敢えて新島冴との取引に応じるバッドエンドを見た時は、本物の主人公が死ぬ映像は同じだったものの、その後の演出がバッドエンド回避ルートと比べて随分あっさりしており寧ろバッドエンド回避ルートの方がより絶望感を煽る演出が強かったが故にこの時は本気で絶望感に打ちひしがれた

*2:このトリックは言葉だけで説明するにはあまりにも複雑且つ難解過ぎるトリックのため、それをここで説明するのは割愛する。詳しくは実際にプレイして確かめてみよう!

*3:失うと一言で言ってもこの世から居なくなるという単純なものではない。それ以上に辛い失い方をしているが故に留美に関係したとある回想はとても心に来るものがある

ペルソナ5 ザ・ロイヤル感想記事 〜怪盗団に心奪われた300時間〜

 

「あなた史上最高のRPGは何ですか?」

ゲームが好きと言う人でRPGに触れた事のある人だったら必ず1回は聞かれているであろうこの質問、自分の人生を変えるほどの価値観を一変させた名作をひとつに絞って選ぶのはゲーマーの人ほど選ぶのが難しいだろう。

候補として定番なドラクエやFFシリーズはもちろん、テイルズシリーズやサガシリーズ聖剣伝説シリーズ、ゼノシリーズ、メガテンシリーズとRPGは豊富に溢れており、最近ではインディー作品でありながら衝撃の展開でユーザーを震え上がらせたUndertaleも候補に入ってくるだろう。

そんな中、RPGの話題で必ずと言っていいほど出てくる名に「ペルソナシリーズ」がある。ペルソナとは1996年に初代PlayStation用ソフトとしてATLUSが発売した「女神異聞録ペルソナ*1という初代作を皮切りに正当な続編に当たるペルソナ2「罪」と「罰」を発売、そしてテーマカラーを設け、オシャレでスタイリッシュな面を全面的に押し出す事に方向転換をした「ペルソナ3」を発売したことでペルソナは1つのRPGシリーズとして独立、今やペルソナはメガテンに並ぶATLASの2大RPGとしてその代表に君臨している。

そしてペルソナ5 ザ・ロイヤル(以下P5R)とは2016年にPS3/PS4の縦マルチソフトとして発売していた「ペルソナ5」に大型の追加ストーリーとUIの変更、ゲームをプレイする上での快適性を追求した仕様変更を加えてPS4専用ソフトとして発売された無印版のアッパーバージョン、俗に言う「完全版」である。

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元々2016年発売の無印版はRPGとしては世界的に高い評価を受けており、その年にGOTYを獲得をした上に様々なゲームメディアで神ゲーとして高く評価されている。そんな中で出たP5Rは今まさにこれからペルソナを始めようとしている人やペルソナ初心者の人がやるのにはうってつけな作品となっており、ペルソナ5の全てを味わい尽くすという意味でもP5Rはベストゲームであり、中古市場での定価からの値下がりもほぼ無いという非常に稀有な作品だ。

 

出会いのキッカケ

P5の存在を初めて知ったのはスマブラ...ではなく、地上波のテレビで流れたP5とどっかの企業とのタイアップコラボCMだった*2。当時のP5テーマ曲でもある「Wake Up, Get Up, Get Out There」のサビと共に自慢の仮面を取ってこちらを見つめる主人公のイケメン具合に「おぉ〜...何だこのイケメン...そして曲がカッケェ」とペルソナという存在を何も知らない当時の自分は主人公の「頂戴する!」という朧気に聞いたようなセリフと共にその時はまだその存在をスルーしていた。

あの時はまだ任天堂一筋だったということもあり、任天堂ハードとは殆ど縁もゆかりも無いシリーズであるペルソナシリーズに触れられる機会は全く無く、本格的にその存在を大きく認知する事になったのはやはりスマブラでのゲスト参戦が大きなキッカケとなっていた。高校生でありながら怪盗、そして義賊、かつて破滅の運命の渦中に巻き込まれていたペルソナ使いの少年の参戦はペルソナの味とも言えるスタイリッシュさとオシャレさをこれでもか!とスマブラでも完全再現しており、ぶっちゃけて言うとあの当時は「惚れた」

僕は新しいスマブラをやる度にスマブラに参戦したゲストキャラの元ネタのゲームが気になってプレイする傾向にあるみたいだ。Xの時はMGS(1〜4までプレイ)、forの時はベヨネッタ、そしてSPではP5Rとキャラクターに対するカッコ良さに惚れ込み、その存在が気になり始め、そして実際に買い、プレイする。ミーハー的ではあるがそのどれもが自分にとっては面白かったが為にスマブラはある意味ゲストキャラのゲームの宣伝にはうってつけなゲームだなと心底思った(笑)

ジョーカーのスマブラでの参戦から早2年...僕がP5Rを実際にプレイする事になったのは2人の友達のおかげだった。今年の3月末近くに4KテレビとPS5を買った事で僕はPS4、PS5でしか出来ないゲームができるようになった。今年の5月末頃、念願だったFF15DLC含めて全ての内容をやり切り、次のゲームはどうしようかと呟いた時、友達から「ペルソナをやれ」というお達しが届いた。このお達しは僕がFF7リメイクのためにPS4を買った時から言われ続けていた事で、彼はP5Rが激推しだった為、僕をペルソナの沼に沈めようとしていた。しかし生憎僕はP5Rを持っていない。これから買うにしても直近にはPS5版FF7Rが待っていた為、休憩期間が欲しかったのも含めて新しいソフトを買うのに少々ためらっていた。しかしそこに別の友達から「ソフト貸そうか?」と僕に言ってくれた。鶴の一声とはまさにこの事かと思った。...と、同時にそれ程までにこのゲームソフトをやって欲しいんだな...という2人のこのゲームに対する熱意が伝わった。後日、深夜に友達がソフトを届けてくれた事でP5Rをプレイできるようになった。

 

僕の怪盗団としての冒険はここから始まった

 

結果

結論から先に述べると僕はこのゲームを2周した。難易度は1周目はNormal、2周目はHARDとP5Rの全ての要素を味わい尽くした。フォロワーさんから「このゲームは2周目からが本番」と言われているように、1周目がペルソナのシステムの全容を理解するための期間だとしたら2周目は本番、2周目からしか楽しめない要素を遊び尽くすという意味でも3ヶ月半の時間を掛けてこのゲームをクリアした。

f:id:Gameslifeisff:20210910133426j:imagef:id:Gameslifeisff:20210910133435j:imageアワードも全てコンプリート、壁一面が煌びやかな黄金に輝く

感想は「最高のゲーム」の一言に尽きる。RPGとしては戦闘が単調になり過ぎないようにする為にバトンタッチ、銃による攻撃、ダウンショット、ボス戦での特殊行動、総攻撃...と、多彩な戦略性を持たせている事と爽快感溢れる演出により、雑魚戦でさえ作業感やストレスを感じさせない作りになっているし、パレス攻略中の謎解きも難し過ぎず、かと言って簡単過ぎない小気味の良いバランスで練られている。

日常生活パートではどんな活動をすべきかという選択肢に大きな幅があり、ありとあらゆる行動の全てが決して無駄にはならない。特に1周目は人間パラメータという数値を上げなければならないという事もあって、リアルでも当たり前のように誰しもが取る行動が人間パラメータの成長に繋がっている。当時の僕はネタバレ防止の意味合いも含め攻略情報を一切見ずにゲームを進めていた為、手探り感に立ち止まってしまう事も何度かあったのだが、1周目クリアの時点では何とか人間パラメータの全項目MAX、コープキャラとのコープレベルを全員MAXで終える事が出来た。

肝心のストーリーの方はと言うとオープニングのカジノ脱出で描かれる怪盗団*3の総出演と謎の美少女の登場、順調かと思われていたところでいきなり警察に捕まる主人公...逮捕の直前に言われる「お前は売られたんだ」という不穏な言葉...拷問に近い尋問を終えたあとの女検事 新島冴との邂逅など、謎が謎を呼ぶプロローグから始まり、調書を書く形で始まる過去の回想形式で物語は進む。

然るべき日が訪れるまでの間には今や大怪盗団となった様々な仲間たちとの出会いと絆を深めるストーリーが紡ぎ出され、その裏で暗躍する不穏な存在の魔の手も同時進行し、怪盗活動が順調に進んでいく序盤から様々な伏線が随所に張り巡らされており(それも2周目じゃないとユーザーが気付かない程の小さなものまで)、ストーリーが後半に進むと不穏な展開に方向転換するようになる。そしてとある日...ユーザーに迫られるある選択によって物語は怒涛の急展開を迎える。

そこからのストーリークリアまでの流れは胸熱な展開が続き、ここまでの間に怪盗団のメンバー1人1人の物語を見てきたユーザーとしては心にくるものがあり、ラストバトルでは大団円とも言える熱き逆転劇に心踊らされた。つまり何が言いたいのかと言うと、4月〜12月までに描かれた無印版の流れを汲むストーリーは順調に勢い付く怪盗団の躍進と暗躍する影の存在、様々な伏線を張ってからの11月のあの日での衝撃的な展開に心底驚かされ、12月には主人公と因縁があるとある男と戦い、最後の戦いに挑む...警察に追われる立場の怪盗団でありながら己の信じた正義を仲間達と共に貫かんとする姿勢と、これはゲームであると分かっていながら日々過ごしてきた活動や仲間たちとの思い出が積み上がっていた事もあってこのゲームが終わってしまうという事の喪失感は半端ではなかった。

起承転結としては全てが完璧なシナリオとなっており、クリアまでには長期間を要する事がこのゲームに対する想い入れを深くするのに一役買っていて、気付けば僕は友人の策略通りペルソナという名の沼に沈みこんでいた。

戦略性のあるバトルを展開する事も可能でパレスの謎解きもバランスも良い、ペルソナシリーズの大きな魅力の一つである音楽は日常的なものはいつまでも聴いてて飽きさせない作りな上にバトル曲は稲泉りんさん(2017年まではLyn(りん)名義での活動)のボーカル曲がユーザーの心を熱く滾らせ、ストーリーは完璧、全てに於いて最高と言える素晴らしいゲームだった.....平日の仕事帰り、明日も仕事が控えている夜であったとしても一度起動してしまえば最後、深みにハマってやめ時が分からなくなってしまい、気付けば朝...なんて事もしばしば、それでも僕はこのゲームをプレイしている中で1度も飽きる事は無かった。最後の最後までプレイしててこんなに気持ちの良いゲームをしたのは人生でもしかしたら初めてかもしれない。

 

世界がこのゲームに熱狂し、多くのゲーマーを唸らせ、無印版がGOTYを取れたのも納得の出来と言えよう。

 

リアルにも通ずる歪んだ大人達の堕落の経緯

ここからは僕の個人的な思いになるのだが、怪盗団が物語中で立ち向かう敵達の殆どは皆彼らよりも長い人生を生き、多くの人生経験を積んできた大人達だ。しかしそれぞれが独自のパレスを持つほどの強い欲望によって歪んでしまっている。例えば一番最初に戦う事になる鴨志田 卓(かもしだ すぐる)は元バレーボールの金メダリストという輝かしい栄光を持っていながら、色欲に塗れた事でその栄光を強い権力として振りかざす事で多くの生徒達には傍若無人な態度で振る舞い、学校関係者の上層部に対しては有無を言わさず、鴨志田の生徒に対する体罰や淫行に対して黙らせていた。*4

しかし鴨志田という男も元は普通の体育教師だったはずである。人間である以上それなりの欲は持っているだろうが、体罰に淫行とここまでの事をさせる程歪んでしまった原因はどこにあるのか?それはパレスを攻略した後に怪盗団が手にする宝がそれを説明してくれる。

鴨志田の歪みの原因金メダル。それは輝かしいほどの栄光を手にしたひとつの証であり、鴨志田自身が誉れ高き存在である事の証明にもなる代物だった。その当時の鴨志田はきっと己自身とチームワークの力で勝ち取った金メダルに対してとても光栄に思えただろう。しかし何年もの時が経ってもその栄光をいつまでも忘れる事が出来なかった鴨志田は自身が世間からただの時の人として風化される事を許す事が出来ず、せめて身の回りにいる人間に対しては自分が何者であるかを分からせ、崇めさせたかったのだろう

世間からの注目を浴びるという事がどんな気持ちにさせるのかは残念ながら僕自身そうなった事がないので何とも言えないが、少なくとも周りからちやほやとはやし立てられ、尊敬の念を持たれる事が相当の自信に繋がったと同時に謙遜する事を怠り、自身が驕る原因となってしまったのだろう。それが結果的に自分自身の中で持っていた性癖に強く相互作用し、色欲の王となった...

怪盗団と相対した時の彼らは歪みの極みとも言える状態になっているが故に完全な悪党として描かれる事になる。しかしそんな彼等も元は人間であり、人間だったら誰しもが持つ欲が肥大化した成れの果てに過ぎないのである。そうなるまでに至った経緯の事を考えるとそれは現実世界でも普通に有り得る普遍的に悲しい背景がある。1周目の時は正直、彼らは全員怪盗団が改心させなければならない敵としてしか認識していなかった。しかし2周目ともなると彼らのバックグラウンドにより深く着目するようになり、そんな彼らを単純な絶対悪として懲悪する事が出来ないのである。

 

もう1人の歪みの主をここに書こう。2人目の敵となる斑目 一流斎(まだらめ いちりゅうさい)は「日本画の天才」と世間から言わしめ、日本が世界に誇る日本画家、日本画の常識に囚われない様々なタッチで描かれる作品はそのどれもが個性に溢れており、見る者の心を引き込ませる。オマケに幼少の頃に母を亡くし孤児となっていた喜多川祐介を養子として引き入れ、絵の技術を教え込んできた、一見すると才があり、人間的にも素晴らしい好々爺のようにも思える。.....だがその斑目もまたパレスを持つ程の歪んだ人間であり、その正体は師と崇めて弟子入りを志願してきた若き画家達をあばら家に住まわせ、碌に絵の事を教えもせず、それどころか弟子の描いた作品を自分の作品として世に出してしまうという画家を名乗るのも烏滸がましい人物であった。

画家として天賦の才を持っていた祐介の事もまた己の名声を手に入れるために搾取するだけの存在としてしか見ておらず、怪盗団と相対したシャドウ斑目との会話で祐介を養子として育てたのもただの情や善意で育てたという単純なものではなく、才能ある存在を自分の手の届く範囲に身を置かせることで祐介が画家として開花する事を阻害するだけでなく、その天才的着想を己の物にするという下劣で身勝手極まりない理由によるものだった。当然怪盗団は斑目の存在を許しておけるはずもなく、彼を改心させる事でその罪の全てを現実世界で吐かせた。パレスの世界はまさに虚飾の御殿にして才のない主である事が分かったわけなのだが...

斑目もまた当初は自分の力と努力で絵の技術を向上させようとしていたはずである。しかし絵というものほど才能とセンスが物を言う創作も他に無いだろう。斑目にはたまたま人の心を惹きつけるほどの絵を描ける才能も技術も無かった。何年もの努力と経験を積み重ねる事で絵の技術自体を上げることは出来たであろう。しかしその努力を持ってしてもセンスは生まれながらに持てるか持てないかが決まってしまうもので、努力だけでは決してカバー出来ないのである。その事で斑目は何度も挫折と劣等感を味わい、筆を折ってきたのであろう。「自分には絵の才能がない」その事実を素直に認める事が出来ず、かと言って努力だけでは埋めきれない他の画家との実力差に何度も打ちのめされてきたのだろう。才のない自分自身に対するやるせなさと己を凌駕する他者に対する嫉妬心から斑目は最も簡単に名声を手にすることが出来る手段に手を出してしまった。それは生みの苦しみを味わい、否が応でもあってしまう同業者や他者との比較で自分の生みだした創作物に劣等感を抱いてしまう人だったら誰もが共感できる気持ちではないのだろうか?

斑目の様にちょっとした躓きや挫折が原因で悪い方向に落ちてしまう事はリアルでも誰しもが有り得る事である。実際僕がかつて繋がっていた某絵師が自分の描いた絵を凄いと言われる事に快感を覚えてしまったのか、安易にトレスに手を出してしまいしかもトレスである事を一切言わずに自分の描いた絵として発表してしまったという事が何度もあった。結局その人は無断トレスを糾弾された事で絵を描く事を辞めたのだが、こういうトレスや最近話題のトレパクといった問題はリアルな現実世界でも起こり得る問題として普遍的なものなのである。ペルソナ5Rに出てくる主要なパレスの主たちは人間の誰しもが抱く欲の権化として突出していただけの話なのであり、そのどれもが絶対悪としては単純に断罪する事が出来ず、考えさせられるものばかりであった。

 

思えば怪盗団と戦う事になった彼らの欲は有名な「七つの大罪」と「八つの枢要罪」を元にしていると思われる。

色欲、虚飾、暴食、憤怒、強欲、嫉妬、傲慢、怠惰、そしてもうひとつ...神話の時代から罪深い生物として描かれている人間は如何に堕落しやすい生物であるかが如実に示されている。僕はP5Rからそんな人間の業を学んだ気がする。

 

心の怪盗団がもし実際にいたら

そんな悪党に立ち向かう怪盗団はその誰しもが壮絶な人生を歩んできた子供たちばかりだ、怪盗団のメンバーが増えていく度に彼ら彼女らの壮絶な過去が明かされ、ユーザーに強い印象を残す。そしてその誰もがとても強い心を持っている。理不尽な世間や周りの大人たちから虐げられてきた境遇に立たされていたとしても己の中にある信念を決して捻じ曲げず、また反逆の意思を持ち合わせていても、その力をパレスの主たちの様に己自身の力を誇示するために使わず、他者を思いやる正義感から行動をしていく...それはとても素晴らしい事だ。

ただ彼らが素晴らしいのはそこだけではない。彼らは時々自分たちのしている行い(改心)に疑問を持ったり悩んだりする事もある。自分たちが進んでやろうとする改心行為は果たして本当に人のため、世のためになるのか?自分たちの思う正義と改心をしようとする人物の周辺人物の望みが一致しておらず、己の中にある正しさだけに拘ってそれが驕りに繋がり、望まぬ結果を招くだけなのではないか?怪盗団は時々その事で悩み、それが原因で喧嘩になりそうな事もある。皆が皆同じ思想を持つ一枚岩ではないからこそ起きる事であり、そしてそれは凄く人間らしい。

人は悩む生き物だ、この世に悩みのない人間は居ない。悩むという事は今進んでいる道、進もうとしている道から一旦立ち止まって、振り返り、考える行為だ。悩んだ末に答えが見つかるとは限らない。しかし悩む事無く突き進む事が決して良い結果に繋がるとは限らない。悩む事は自分が今している事/しようとしている事の善と悪を判別するのに与えられた猶予だと個人的に思っている。正直そこで道を踏み外してもおかしくない場面はいくつもある。ただそれでも彼らは見事に道を踏み外すことが無く、己の信念を曲げる事もせずに正しいと思う事を貫いた。その辺の大人たちよりもずっと大人な高校生だなと思った。

 

興味深いのは作中に描かれる世間の声、そしてその流れだ。作中では「大衆」として言及されている世の中の声というのはとてもリアルだ。街中を歩いている中でも聞こえてくる街の人達の吹き出しはよくある日常的な会話から周辺人物に対する理不尽を不満にしたもの、そして世間を騒がす怪盗団と改心された人物に対するニュースへの言及...等、大衆の声は流浪的に、そして流動的に絶えず変化している

怪盗お願いチャンネルという三島 由輝が立ち上げたファンサイトでは匿名スレッドに常に書き込みがされており、その文体や書き込み内容もめちゃくちゃリアルだ。基本匿名であるから書き込まれる言葉の端々に責任感は感じられず、よく分からないネット用語が飛び交いつつも、ネットの声は世間の声のひとつとして作中では認知されており、怪盗団のメンバーも時々怪チャンの声を見て世間の声の全体の流れの変化を感じていたりする。*5

大衆は自分の身の回りには関係の無い話ではあるものの、彗星の如く現れた怪盗団に対しては常に関心を持つようになった。それは彼ら怪盗団のやる改心行為が結果として悪人の逮捕というニュースとして報じられる事で怪盗団を正義のヒーローとして認識し、「世の中を変えてくれるかもしれない救世主」として一時期は彼らを祭り上げたりもしたものだ*6。...かと思えばある時を境に怪盗団を極悪人だと認識して手のひらを返すなんて流れになったりもする。他力本願的に怪盗団を頼っておきながら見事に勝手極まりない大衆ではあるが、もしも現実世界に本当に怪盗団のような存在が現れたとしたら?と考えた時、リアルな世間でもこんな有象無象に溢れるんだろうな...と考えていたりもする。

それに改心行為によって人間の悪しき心を直して貰えるのなら怪盗団に頼りたくなってしまう気持ちも正直分からなくはない。僕にも改心して欲しいと強く思う相手がいるからこそ「怪盗団が本当にいたらな...」なんて思う事もしばしばある。

世間の殆どは事件の当事者の気持ちなんか知りもしない、だから自分勝手な事も言えるし無責任な言葉も書き込める。それが結果的に当事者や誰かの心を傷付け、自分の中の小さな悪心が滲み出ている事なんか知りもしない。とあるキャラが言ってるように人間は愚かな生き物だ。そんな現代の愚かさを描いた人間を大衆という形で表現したP5Rは現代に通ずるリアルさがあってとても面白かった。

 

主人公の最終ペルソナ紹介

主人公はワイルドという素養によって複数のペルソナを持つ事が出来る。それによって色んなパターンのペルソナを持つ事が出来て、自分好みのペルソナを育てることが出来る。

P5Rは育成の自由度や出来ることが幅広く、またどんなペルソナでもやり込めば最強化する事ができるのはこの作品の魅力の一つだろう。そこでこの記事では僕が最終的に作り上げたペルソナを紹介する。一部物語の根幹に関わるネタバレ的なペルソナもいるがそこは了承してもらいたい。

 

f:id:Gameslifeisff:20210911180336j:image1体目は誰しもがやるであろう主人公の初期ペルソナの最強化、フツヌシから「剣神の念」を受け継いだ下位ペルソナを作り続ける事で最終的には初期のアルセーヌの特性を変えてしまうという主人公のペルソナなのに良いのか?と思えるような構成に

スキル構成は銃撃特化、特性を剣神の念にしたのも銃撃攻撃の威力を最大限高める為であり、「アドバイス」でクリティカル率を高めた状態で「ワンショットキル」を放てば運99の効果もあってほぼ高確率でクリティカルを出して1MOREに繋げる事が出来る。残りは回避に専念する為に「アリ・ダンス」と「大天使の加護」を入れた。銃撃特化はとある理由によって後述するサタナエルとどっちで構成するのか?とファンの間でも議論になりやすい。また弱点属性である氷結と祝福属性を埋め合わせるために「〇〇反射」を入れなかったのは仲間のかばうを発動させたかったからというのもある。残りの1枠は消費HPの節約のため「武道の心得」を入れた。


f:id:Gameslifeisff:20210911180401j:image2体目はDLCとして販売されているラウール。主人公のアルセーヌの最終進化ペルソナとなっているらしいのだがどういうわけだかP5R専用DLCとして発売されている事になっており、その点でもファンから批判されていたりする。

ラウールは敵全体に高確率で睡眠の状態異常を付与する「ファントムショー」が妨害技として超秀逸*7なので安全にバフ・デバフを付与するペルソナとして特化させることにした。特性を「鉄壁の抗体」にする事で状態異常をシャットアウト、「チャージ」と「コンセントレイト」で安全に技の威力を高めつつ、次のターンでペルソナチェンジをして威力の高い技を放つという算段だ。*8後述するマリアの3種の「マハ〇〇カオート」で先制強化をしつつ、ラウールにチェンジ&「ランダマイザ」でデバフを掛けるのも定石のパターンだ。

唯一祝福属性が弱点だったので「祝福反射」で即死技をカバー、アリ・ダンスも入れつつ、残り1枠は相当迷った。攻撃技を入れても良かったのだが、攻撃用のペルソナは既に揃えていた為、ラウールに攻撃してもらうのもどうかと思ったので攻撃技入れない事を徹底した。というわけで範囲が広くて役に立ちそうな「物理反射」と裏ボス対策用に「不屈の闘志」を入れた。

 

f:id:Gameslifeisff:20210911180333j:image3体目はサタナエル、1周目をグッドエンド(トゥルーエンド)でクリアをしたクリアデータを引き継いだ2周目から作る事が出来る隠しペルソナとなっており、DLC伊邪那岐大神&賦神を買わなかった場合の最強ペルソナになる。元の特性は「異端の魅力」という魔法スキルのダメージが50%上昇するという物理、銃撃を除いた全属性のハイブースタという感じなのだが、残念ながらこの特性は他のブースタ系の自動効果スキルと合わせてもブースタ率が100%を越える事が出来ない。つまり異端の魅力で50%、〇〇ハイブースタと組み合わせて100%、更に〇〇ブースタと合わせて125%とはならないのである。ここをもし越えられてさえいれば最強の特性になっていたことであろう。という訳でサタナエルの特性は火力アップ狙いで「一騎当千の眼差し」に変えた

ただサタナエルには唯一無二と言える「魔王の境地」という自動効果スキルがある。これは全ての攻撃ダメージが上昇するという一見すると他のブースタ系と何ら変わりのないスキルのようにも思えるが、何とこのスキルはブースタ系のダメージ蓄積パーセンテージとは別枠で加算されるのである。ここがサタナエルが最強と言わしめる頭一つ抜けているポイントで、今回のスキル構成では「万能ブースタ」で25%「万能ハイブースタ」で75%、公開処刑限定スキルの「魔導の才能」で更に25%加算して強化率100%、そこに「魔王の境地」で25%別枠で加えて125%のダメージ強化、そして一騎当千の眼差しの特性により更に20%追加で最終的に145%のダメージ増加になり、攻撃技は「メギドラオン」ひとつのみの徹底した万能特化の潔い構成、これでバフデバフ効果を付け、コンセントレイトで強化した状態でメギドラオンを放つと簡単に4ケタダメージを叩き出す事が出来るので無双できる。耐性も全属性「耐」なのでめちゃくちゃ強い。

ちなみにサタナエルは銃撃攻撃技を使う時にサタナエルのみの専用モーションがあるらしく、それがあまりにもカッコ良いから銃撃特化にするかどうか迷う人もいるみたいだ。僕は万能特化にスキルを振った為残念ながらその専用モーションは見れないのだが(笑)

残りのスキルはSP節約の為に「魔術の素養」状態異常対策に「瞬間回復」これもまた裏ボス対策として不屈の闘志を入れた

 

f:id:Gameslifeisff:20210911180349j:image4体目は物理技最強特化としてヨシツネを作った。「八艘飛び」はヨシツネ専用の最強物理攻撃となっており、小ダメージを×8回と一見弱そうに思えるが全然そんな事は無い。剛毅最強ペルソナのザオウゴンゲンから「究極不滅の怒髪天」という特性を引き継いだ事により物理ダメージは常に30%アップ、バフデバフを掛け、チャージをして八艘飛びを放てば平均700〜800ダメージを×8回で総合ダメージ5600〜6400ダメージと総合ダメージ量はとんでもない事になる。「アドバイス」効果によって運良くクリティカルが出れば更なるダメージが期待できる。超特大ダメージを与えられる「ゴッドハンド」や「ブレイブザッパー」も強い事は強いのだが、あちらが敵単体にしか効果を発揮できないのに加えて総合的なダメージは八艘飛びとどっこいどっこい、もしくはやや八艘飛びの方がダメージは上なので僕はやはり八艘飛びを選ぶ事にした。それに何より攻撃エフェクトがカッコイイしね!

あと反則級のスキルとして「勝利の雄たけび」を入れた。ヨシツネでバトル終了すれば常にHPとSPが全快になるので回復要らず、終盤の敵は物理攻撃に対して耐性や反射を持つ敵が多く出てくるようになるため、序盤〜終盤直前まで活躍し、終盤でも物理攻撃に耐性を持っていない敵だったら誰にでも猛威を振るう事が出来るまさに最強のペルソナだ。


f:id:Gameslifeisff:20210911180358j:image5体目はマリア、特性の「アヴェ・マリア」も魅力的ではあったものの、バフ&回復要員として運用する為に最強のバフサポート技の「テルモピュライ」をいつでも使えるようにする為にアティスから「松の生命力」という特性を受け継いだ。

更にマリアを先頭のペルソナとして装備する事でマハタルカ、マハラクカ、マハスクカの3種のオート効果を引き出す事により戦闘開始早々仲間全員にバフ効果、更に「聖母の抱擁」と「聖母の囁き」によって毎ターンHPとSPを回復する事が出来るのでなかなか死ににくい。ピンチになったら「メシアライザー」バフが切れたらテルモピュライ、支援効果はなんでもござれである。

ただし状態異常対策のスキルが入れられなかった為、搦め手には弱い。そこはアイテムで何とかするしかない。


f:id:Gameslifeisff:20210911180340j:image6体目はジャックフロスト、何故ジャックフロスト?と思ったそこのあなた、可愛いからです!!!それにATLASの代表的顔だしね*9(笑)

スキルとしては物理と銃撃を除いた8属性の弱点を突くために7属性の単体最強技(祝福属性を除く)を取り入れ、サタナエルから引き継いだ特性の異端の魅力と魔導の才能によって75%ダメージアップという構成にした。ちなみに何故「大炎上」や「大氷河期」といった全体最強技にしなかったのかと言うと単体で弱点を突く事によって1MOREとバトンタッチを狙う意図があったのと、複数の敵の中に属性反射の敵がいると反射で自滅してしまうという難点を回避する為に敢えて単体最強技に留める事とした。

あと何故祝福属性が「神の審判」ではなく、「コウガオン」にしたのかと言うと祝福、呪怨属性最強技の「〇〇の審判」は"敵の現在HPの2分の1のダメージを与える"というFFで言えばグラビガ的な癖の強い攻撃となっており、これ単体では敵を倒す事が出来ないという難点から泣く泣くこうするしかなかったのである。これが"現在HPの2分の1"じゃなくて"最大HPの2分の1のダメージ"とかだったら間違いなく最強の技だったんですけどね...まぁそれだとチート過ぎるというのもそうですが、如何せんボス敵には殆ど効かないのもまた使いにくさを象徴しておりまして、何故普通に祝福&呪怨属性にも最強の単体技&全体技を作らなかったんだ...祝福&呪怨属性には即死技もあって個性を発揮しているのだからこれ以上の癖の強い技は十分だと思ったのですが...(笑)

とまぁそんなことは置いときまして...次で最後です。


f:id:Gameslifeisff:20210911180352j:image最後の7体目はアリス、ジャックフロストでは埋められなかった呪怨属性特化&雑魚散らし要員として作り出したものです。全体高確率即死技の「死んでくれる?」は呪怨無効以上の敵でなければ殆どのザコ敵を即死させる事ができる超優秀技、特性の「はやくしんでよ」は即死スキルの消費SPを0にする事が出来るが、呪怨属性の技の威力を高める為に敢えて異端の魅力に変更、その代わりに勝利の雄たけびによる回復で消費SP0の効果をカバー、あとは「ムド成功率UP」で死んでくれる?の成功率を上げつつ祝福反射、アリ・ダンスといった構成に。

 

以上、ここまでが僕の作りあげた最強のペルソナの布陣である。ここまで揃えるのにはだいぶ時間を要したがスキル構成を考えるのも実際に作るのもかなり楽しかった。それもまた育成の自由度が高いが故の事なのだろう。

 

終わりに

本当は追加要素である三学期編の事も書こうと思ったのですが、夢中で書いてたらあまりにも長すぎてしまったのでネタバレ注意の別記事として書くことにしました。

ペルソナ5は仲間達との絆を描いた勧善懲悪ストーリーとしても面白かったし、またこのゲームを通じて感じた人間の愚かさや欲深き心という誰しもが当てはまる普遍的なテーマがとても心に刺さる内容になっていまして、本当に最高に面白かったです!

 

改めて言いますが僕はこのゲームを勧めてくれた友達2人に感謝の意を表します。

こんなにも面白いゲームと出会わせてくれて、最高のゲームを貸してくれて本当にありがとう。この3ヶ月半最高に楽しかった!

 

という訳で終わりです。

ここまで読んでくれてありがとうございました🙏

 

 

 

*1:後にPSPでリメイクされた「ペルソナ」では「女神異聞録」という名が消えているが、当時のATLUS内でのペルソナは真・女神転生の系譜が強く残ったメガテンの外伝的作品という位置付けにあったのだとか

*2:ペルソナ5は当時から、そして今も他社ゲーのゲストキャラ出演だったり、企業案件のコラボをやったりととにかくコラボに積極的である。

*3:この時は少年、少女のような声と表記されるだけで正式な名前は明かされない

*4:学校側としては鴨志田を告発、糾弾する事で生徒自身の身の安全を守る事よりも"セクハラ教師が就任している学校"という事実が判明する事で様々な風評被害やレッテルを貼られる事に対して恐れ、体裁や保身を取る事しか頭に無かった為、追求はされていないが学校側の罪も重いだろう

*5:リアルな現実世界でも最近はTwitter等のSNSの声を軽視出来なくなった節があり、SNSの声=完全な世間の声とまでは言えないが、世の中のスマホの定着と共にSNSを始める人が多くなってきた事である程度の世論というものが形成されるようになったのもまた事実であり、その辺のリアリティ感が凄まじいと個人的には感じられた

*6:事件を未然に防いでくれない警察や世論の感情とは違う判決を下す検察や裁判に対する不満があるという意味でも怪盗団の存在がはやし立てられるのは必然であり、そしてそういう点でも妙にリアルである。

*7:はっきり言って他の妨害技が要らなくなるレベルで強い、マジで強い

*8:傲慢の指輪と強欲の指輪で仲間から強化してもらってから技を放つから要らないとか言っちゃいけない

*9:耐性が多いという意味ではジャアクフロストにしても良かったのだがやはりどうしてもジャックフロストの魅力には勝てなかった

鳩の小噺4「コロナが与えた身の回りの影響について」

 

去年の1月に新型コロナウイルスが中国の武漢を発端として日本にも広まり始めてから早1年と8ヶ月...突如としてこの世に現れた未知のウイルスは感染すると倦怠感、発熱、肺炎といった様々な症状を引き起こさせ、治ったとしても後遺症がその後の生活をする上での苦痛を与え、最悪の場合は死に至らしめるという事実が世界中の人類を恐怖で支配した。

またこのウイルスには有効な治療薬が現時点では存在しない、感染の重症化を防ぐワクチンもまた最近開発されたばかりで、接種ペースは各国でまちまち、日本でもじわじわとワクチンを接種する人が増えているのを身近に実感している。ただ例えワクチンを接種したとしても感染を完全に防ぐ事ができる魔法の薬ではないので、そもそも感染しないような予防行動に務めていくのが必要不可欠、故に「不要不急の外出は控えて」という政府からのお達しを守る為に今まで当たり前のようにできていた生活をする上でのあれこれが制限されるようになった。

コロナの感染拡大の最大の要因は「人と人との交流や接触の機会がある事」コロナウイルスの感染原因の主たるものが飛沫感染接触感染によるものなので、人との交流はその間接的な原因にもなり得る。マスクを付けていない状態でのちょっとした会話ひとつで感染...という事は誰しもがそうなる可能性があって有り得る。だからこその不要不急の外出制限なのだろうが、思えばこの制限によって自分も結構なお出かけ制限を食らってきた。

元々僕は昔からゲーム好きという事もあって休みの日にさぁ出かけよう!というほどアクティブな方ではなかったのだが、趣味の延長線上にあるイベントへのお出かけはしたいと思っていたりもした。それの最たるものが今年の2月に開催される予定だったFF7リメイクのオーケストラコンサートツアーの東京公演だった。あの当時は引っ越したばかりで色々と物が入り用だったのもあり、結局行けるかどうかも分からない状態だったが、オーケストラを楽しみに東京へ行きたいという事を周りの人に話したら案の定東京へ行く事の反対はされた。その反対を受けたあの時の自分の気持ちとしては「そりゃそうだろうな...」と思った。何せ東京はコロナウイルスが最も感染拡大している都市であり、感染する可能性が最も高い場所であるが故にそこへ不用意に行く事は許されないと言われるのも想定済みだった。

今でもそうなのだが地方民の人達は皆「東京怖い東京怖い」としきりに言っており、自分の周りでも東京怖いとか東京ヤバいよねって言葉は何度か聞いていた。世界的に有名で世界中から人が集まってくる都市であるが故にその人口過密度の高さがコロナの感染拡大に大きな悪影響を与えているという認識が日本全国の人達の頭に根付いており、意図した悪意は無いにしろ、無自覚な東京差別というものが形作られてしまった結果、東京行きへの反対というものがあったのではないかと思う。*1

FF7リメイクのオーケストラは結果的に東京公演の開催は中止、抽選販売で当たったチケット代は返金され、代わりにオンラインでの開催という形で着地する事になった。あの時の中止を受けた僕は残念だなと思う気持ちが2割、不用意にコンサートに行く事でコロナ感染する可能性が無くなったからホッとしたという安心感が8割あった。何より万が一コンサートに行った事が原因でコロナに感染してしまい、周りに迷惑を掛ける事になってしまった時にから受けるであろう冷ややかな目線や非難の事を考えた時行かなくてよかったな...という気持ちが自分の中で勝っていた。

コロナに感染する事の恐怖感によって人は自分自身の行動だけでなく周りの人の取る行動にまで目を向けるようになった。テレビのニュースを見ればマスクを付けずに街を歩く人や、不要不急な理由で外を出歩く人がセンセーショナルに取り上げられており、その報道によって世間は不要不急の外出をする人に対して厳しい目を向けるようになった。コロナを軽視してる人からすれば「自己責任で行けば問題ない」と思っていたとしてもコロナは自分自身だけでなく、周りに対しても影響がある。自分の中で感染防止を意識した行動を取っていたとしても周りの取った行動によって感染してしまうことがある。結局は"自分が感染したくないという自己都合な思い"が主たるものとしてあるのだろうが、同じコロナの感染でもその感染に至った経緯によっては感染者自身に対する責任を追求し、糾弾するというカオスな様相となってしまっており、そういう意味でも不要不急の外出をする事にはより一層の肩身の狭さを感じる部分がある。正直な話、僕がFF7リメイクのオケコンに当選した時も当初は喜びが半分あると同時に「良いのかな...行っても...」という疑問や不安の気持ちが半分芽生えていた。最終的には「自分の大好きなコンテンツであったとしてもやはり行くべきではない」という結論を出して気持ちに自己完結をし、結果的に東京公演は公演中止になり、チケット代は無駄にならずに済んだ。*2

 

それからというもの、僕は不要不急の外出は控えるように徹底した。今では仕事と病院への通院以外では全く外に出なくなった。コロナが流行る前だったらずっと家にいる事に対して「引きこもってどーすんの!」と言われたかもしれないが、コロナの感染リスクをゼロにするという名目上の理由がある事によって堂々とインドアを楽しめる状況になったのは良い事だと思う。ただそんな自分でもやはり行楽の為にお出かけをしたいという思いが芽生えない訳ではなく、時々「あぁ...秩父行きてえなぁ...」なんて事を不意に思ったりする事もしばしば

僕が住んでいるグループホームではコロナが流行る前は月に一度、同居人と職員、もしくは世話人の人と一緒に外出によるお出かけを楽しんでいたらしい。川釣りに行ったり、動物園に行って触れ合いを楽しんできたりとちょっとした日帰り旅行みたいなもので、その形態は様々、ただコロナが流行り始めて以降はそういったお出かけは一切出来なくなり、代わりに月に一度のデリバリーメニューを食べて楽しむというものに切り替わったが、それでも僕の同居人は「お出かけしたいよな...」と外出に対する欲求と今の現状に対して不満を持っている事を時々聞かされたりする。

これはある意味、外に出たい...お出かけをして楽しみたいとする自分自身に対する欲を如何に抑えられるかという試練みたいなものになっており、一人一人の理性とモラルが問われる事になる。それが出来ているのか?出来てないのか?結果は毎日の陽性者の発表数となって現れる。自分や周りがコロナに感染していない状況だったりすると、どこか他人事の様に感じてしまい、油断と気の緩みが出てきたりするがそれでも僕は決して気を弛めてはいけないと強く思っている。

大袈裟に感じるかもしれないが、僕はコロナの事を「死に至る可能性を孕んでいる病気」だと認識している。感染したら全てが終わりと言う程ではないが、少なくとも感染をすることによって重症化や死亡リスクが発生する事もまた事実、気を張りすぎると疲れたりするが、それでも自分自身の為に、そして周りへの配慮の事も考慮して僕はこれからも感染予防対策を徹底し、好きなゲームでもして楽しもうと考えている。

 

コロナが周りに与えた影響といえば最近、職場関係では8月に入って以降自粛休みを取る人が増えた。これは政府が緊急事態宣言を出す度に起きていた事なのだが、感染リスクを減らすための対策としてそういう自粛行動を取る選択をした人が一定数いるという事だ。

ただこの自粛休みは自らの意思で取ったとしても会社から自粛休みによる保証金などは出ない。つまり休んだら休んだ分だけ来月に受け取れる給料は減り、生活が厳しくなる。ここで働いている人は全員時給制であるが故に休みによるリスクの軽減を取るか金を取るかというシビアな選択になっている。まぁ何せ自己都合による自粛休みな訳なのだから残った人に対する負担増の事も考えたら保証金が出ないのは当然なのかな?とも思うが色々と歯がゆい部分も多い

 

僕は生活が掛かってるので休む訳にはいかない、徹底的な対策をとった上で粛々と仕事を続けるだけである。モチベとなっているゲームを楽しむためにも。

コロナによって時代は大きなうねりとなって変化した。今まで出来ていたこと、当たり前だと思ってやっていた行動が急に出来なくなり、形を変えざるを得ない事にもなった。そこから生まれる歪みや思想の違いによってため息の出る事も多く増えた。

正直、このコロナがいつ終息するのかももう分からなくなってきた。ワクチンさえ接種出来ればそこでおしまいだと思ってる人も一定数いるかもしれないが、自分はワクチンを接種する事=ゴールだとは思っていない。寧ろワクチンを接種しても完全にコロナに対する不安を払拭できるものではないと認識している。

毎年冬の時期になるとインフルエンザが流行する事になってこの時だけマスクをしたり感染予防対策を意識するようになっていた世間だが、コロナは一年中続くインフルエンザだと思っている僕は常に自分が感染しないように対策を怠ってはいけないと思って気を張っている。それは多くの我慢を伴うものだからそれに耐えられない人が出てくるのも致し方がない事だと思っている。ただその我慢を打ち破って突破した事によって自分が一生後悔する程の出来事が起きてしまったら...という事を考えた時、僕はやはり気を抜く事は出来ないし、少なくとも感染せずに毎日を過ごせている今の現状をとても幸せに感じていたりもする。

 

「なんでもないような事が幸せだったりもする」と言うのはまさにこの事なのであり、虎舞竜は凄い名言を歌ったものだな...としみじみに感じるばかりである(笑)

 

皆さんもこれから先、どうか感染しないで今を過ごす事ができる事を祈っています。

ありふれた日常から感じられる幸せを少しでも享受できる事を願っています。

 

これからも良い日常を

 

 

 

*1:結局の所、人口密度の多さが感染拡大に悪影響を及ぼすというのは何も東京だけに限った話ではないのであり、埼玉でも浦和や大宮といった有名都市があるさいたま市でも感染拡大はしており、感染者が1000人を超えた現在の埼玉でも感染拡大の中心地にあるのはさいたま市だということが分かっている。

*2:ただ、4月に開催した大阪公演は中止にならず、感染防止策を徹底するということでそのまま開催される事になった。大阪と東京とでは感染拡大の規模が違うとはいえ、全国でもかなりの都市であるはずの大阪では普通に開催された事に対して東京公演を楽しみにしていた自分としては何故?という疑問の気持ちが湧いてしまった事は否めない

【ご報告】24歳になりました

 

こんにちは、ニホンバトです。

私事ではありますが、私ニホンバトは令和3年7月14日の本日をもって24歳になりました。

 

朝からたくさんのお祝いリプとDMとLINEを頂きまして、僕の誕生日という個人的な出来事に対して今年もおめでとうと言ってくれる人がいる事に、その存在が本当にありがたいなぁ...嬉しいなぁ...という気持ちでいっぱいになり、幸せなひとときを味わっています。

今日という日を迎えるまでの1年を振り返ってみましたが、やはり大波乱のあったあの期間の出来事が忘れられません。今でも脳裏に焼き付いて、時折思い出す事もあります。ですが今日この場で振り返ってその事を書くのはやめます。せっかくのお祝いの日なのにあんな悪夢の様な出来事を思い出したってただ暗くなるだけですからね。

ただあの当時の僕がもしも家を出なかったらどうなってたんだろう?と想像する事はあります。断定は出来ませんが決して良い方向に転がる事はなかっただろうな...とも思ってます。

何故なら家を出る事で得られた小さな幸せを得る事が無かったからです。

1月にふかふかのセミダブルベッドを買って夢心地な気分に浸れる毎日も得られなかったし

2月のFF7RINTの特報を見て夏を迎えるまでの生き甲斐を得られる事もなかった。

3月にノジマでPS5抽選販売の当選の奇跡を引き当てて4KテレビとPS5が揃う夢の瞬間にテンションが上がる事もなかったし

4月に念願だったFF15をこの手でプレイ出来る幸せを味わう事もなかった。

5月には久し振りに友達と再会する事が出来た上にペルソナ5Rを借りてプレイ出来る幸せを受け取る事もないし

6月に念願のFF7RINTをプレイして次世代を体感した瞬間を感じる事もなかったし

こうして今、みんなからおめでとうと祝ってもらえる日を無事に迎える事ができたなんて事は決して無かったでしょう。

それらも全て僕がこの家を出ると決意して実行した事で自らが掴んだ幸せなのであり、それを享受できる事の日々が幸せなのだと...もの凄く実感しています。

この先でも僕は仕事に明け暮れる毎日に対して疲れたぁ...なんて言いながら美味しいご飯を食べて、暖かいお風呂に入って、柔らかいベッドでぐっすり眠って朝を迎える、当たり前のようで幸せなそんな日々を過ごして生きながら自分の好きを満たして生きていきたいです。積みゲーを積みながら面白いゲームをプレイして、大好きな漫画作品を読み耽って、好きな音楽を聴いてテンション上げて...もし目標を立てるとしたらゲーマーとして色んなゲームに触れて面白いと思う作品を見つけてみんなと幸せなひとときを共有したいですね(笑)

 

皆さんのおかげで今日があります、今があります。

これからも僕は色んな人に感謝をしながら日々を生きていきます。

なので皆さん、これからもどうかよろしくお願いいたします。そして今日の日のお祝い本当にどうもありがとうございました!!!

 

【令和3年7月14日 ニホンバト】