ポッポ屋日記

日記的なブログにしたいです

鳩の小噺4「コロナが与えた身の回りの影響について」

 

去年の1月に新型コロナウイルスが中国の武漢を発端として日本にも広まり始めてから早1年と8ヶ月...突如としてこの世に現れた未知のウイルスは感染すると倦怠感、発熱、肺炎といった様々な症状を引き起こさせ、治ったとしても後遺症がその後の生活をする上での苦痛を与え、最悪の場合は死に至らしめるという事実が世界中の人類を恐怖で支配した。

またこのウイルスには有効な治療薬が現時点では存在しない、感染の重症化を防ぐワクチンもまた最近開発されたばかりで、接種ペースは各国でまちまち、日本でもじわじわとワクチンを接種する人が増えているのを身近に実感している。ただ例えワクチンを接種したとしても感染を完全に防ぐ事ができる魔法の薬ではないので、そもそも感染しないような予防行動に務めていくのが必要不可欠、故に「不要不急の外出は控えて」という政府からのお達しを守る為に今まで当たり前のようにできていた生活をする上でのあれこれが制限されるようになった。

コロナの感染拡大の最大の要因は「人と人との交流や接触の機会がある事」コロナウイルスの感染原因の主たるものが飛沫感染接触感染によるものなので、人との交流はその間接的な原因にもなり得る。マスクを付けていない状態でのちょっとした会話ひとつで感染...という事は誰しもがそうなる可能性があって有り得る。だからこその不要不急の外出制限なのだろうが、思えばこの制限によって自分も結構なお出かけ制限を食らってきた。

元々僕は昔からゲーム好きという事もあって休みの日にさぁ出かけよう!というほどアクティブな方ではなかったのだが、趣味の延長線上にあるイベントへのお出かけはしたいと思っていたりもした。それの最たるものが今年の2月に開催される予定だったFF7リメイクのオーケストラコンサートツアーの東京公演だった。あの当時は引っ越したばかりで色々と物が入り用だったのもあり、結局行けるかどうかも分からない状態だったが、オーケストラを楽しみに東京へ行きたいという事を周りの人に話したら案の定東京へ行く事の反対はされた。その反対を受けたあの時の自分の気持ちとしては「そりゃそうだろうな...」と思った。何せ東京はコロナウイルスが最も感染拡大している都市であり、感染する可能性が最も高い場所であるが故にそこへ不用意に行く事は許されないと言われるのも想定済みだった。

今でもそうなのだが地方民の人達は皆「東京怖い東京怖い」としきりに言っており、自分の周りでも東京怖いとか東京ヤバいよねって言葉は何度か聞いていた。世界的に有名で世界中から人が集まってくる都市であるが故にその人口過密度の高さがコロナの感染拡大に大きな悪影響を与えているという認識が日本全国の人達の頭に根付いており、意図した悪意は無いにしろ、無自覚な東京差別というものが形作られてしまった結果、東京行きへの反対というものがあったのではないかと思う。*1

FF7リメイクのオーケストラは結果的に東京公演の開催は中止、抽選販売で当たったチケット代は返金され、代わりにオンラインでの開催という形で着地する事になった。あの時の中止を受けた僕は残念だなと思う気持ちが2割、不用意にコンサートに行く事でコロナ感染する可能性が無くなったからホッとしたという安心感が8割あった。何より万が一コンサートに行った事が原因でコロナに感染してしまい、周りに迷惑を掛ける事になってしまった時にから受けるであろう冷ややかな目線や非難の事を考えた時行かなくてよかったな...という気持ちが自分の中で勝っていた。

コロナに感染する事の恐怖感によって人は自分自身の行動だけでなく周りの人の取る行動にまで目を向けるようになった。テレビのニュースを見ればマスクを付けずに街を歩く人や、不要不急な理由で外を出歩く人がセンセーショナルに取り上げられており、その報道によって世間は不要不急の外出をする人に対して厳しい目を向けるようになった。コロナを軽視してる人からすれば「自己責任で行けば問題ない」と思っていたとしてもコロナは自分自身だけでなく、周りに対しても影響がある。自分の中で感染防止を意識した行動を取っていたとしても周りの取った行動によって感染してしまうことがある。結局は"自分が感染したくないという自己都合な思い"が主たるものとしてあるのだろうが、同じコロナの感染でもその感染に至った経緯によっては感染者自身に対する責任を追求し、糾弾するというカオスな様相となってしまっており、そういう意味でも不要不急の外出をする事にはより一層の肩身の狭さを感じる部分がある。正直な話、僕がFF7リメイクのオケコンに当選した時も当初は喜びが半分あると同時に「良いのかな...行っても...」という疑問や不安の気持ちが半分芽生えていた。最終的には「自分の大好きなコンテンツであったとしてもやはり行くべきではない」という結論を出して気持ちに自己完結をし、結果的に東京公演は公演中止になり、チケット代は無駄にならずに済んだ。*2

 

それからというもの、僕は不要不急の外出は控えるように徹底した。今では仕事と病院への通院以外では全く外に出なくなった。コロナが流行る前だったらずっと家にいる事に対して「引きこもってどーすんの!」と言われたかもしれないが、コロナの感染リスクをゼロにするという名目上の理由がある事によって堂々とインドアを楽しめる状況になったのは良い事だと思う。ただそんな自分でもやはり行楽の為にお出かけをしたいという思いが芽生えない訳ではなく、時々「あぁ...秩父行きてえなぁ...」なんて事を不意に思ったりする事もしばしば

僕が住んでいるグループホームではコロナが流行る前は月に一度、同居人と職員、もしくは世話人の人と一緒に外出によるお出かけを楽しんでいたらしい。川釣りに行ったり、動物園に行って触れ合いを楽しんできたりとちょっとした日帰り旅行みたいなもので、その形態は様々、ただコロナが流行り始めて以降はそういったお出かけは一切出来なくなり、代わりに月に一度のデリバリーメニューを食べて楽しむというものに切り替わったが、それでも僕の同居人は「お出かけしたいよな...」と外出に対する欲求と今の現状に対して不満を持っている事を時々聞かされたりする。

これはある意味、外に出たい...お出かけをして楽しみたいとする自分自身に対する欲を如何に抑えられるかという試練みたいなものになっており、一人一人の理性とモラルが問われる事になる。それが出来ているのか?出来てないのか?結果は毎日の陽性者の発表数となって現れる。自分や周りがコロナに感染していない状況だったりすると、どこか他人事の様に感じてしまい、油断と気の緩みが出てきたりするがそれでも僕は決して気を弛めてはいけないと強く思っている。

大袈裟に感じるかもしれないが、僕はコロナの事を「死に至る可能性を孕んでいる病気」だと認識している。感染したら全てが終わりと言う程ではないが、少なくとも感染をすることによって重症化や死亡リスクが発生する事もまた事実、気を張りすぎると疲れたりするが、それでも自分自身の為に、そして周りへの配慮の事も考慮して僕はこれからも感染予防対策を徹底し、好きなゲームでもして楽しもうと考えている。

 

コロナが周りに与えた影響といえば最近、職場関係では8月に入って以降自粛休みを取る人が増えた。これは政府が緊急事態宣言を出す度に起きていた事なのだが、感染リスクを減らすための対策としてそういう自粛行動を取る選択をした人が一定数いるという事だ。

ただこの自粛休みは自らの意思で取ったとしても会社から自粛休みによる保証金などは出ない。つまり休んだら休んだ分だけ来月に受け取れる給料は減り、生活が厳しくなる。ここで働いている人は全員時給制であるが故に休みによるリスクの軽減を取るか金を取るかというシビアな選択になっている。まぁ何せ自己都合による自粛休みな訳なのだから残った人に対する負担増の事も考えたら保証金が出ないのは当然なのかな?とも思うが色々と歯がゆい部分も多い

 

僕は生活が掛かってるので休む訳にはいかない、徹底的な対策をとった上で粛々と仕事を続けるだけである。モチベとなっているゲームを楽しむためにも。

コロナによって時代は大きなうねりとなって変化した。今まで出来ていたこと、当たり前だと思ってやっていた行動が急に出来なくなり、形を変えざるを得ない事にもなった。そこから生まれる歪みや思想の違いによってため息の出る事も多く増えた。

正直、このコロナがいつ終息するのかももう分からなくなってきた。ワクチンさえ接種出来ればそこでおしまいだと思ってる人も一定数いるかもしれないが、自分はワクチンを接種する事=ゴールだとは思っていない。寧ろワクチンを接種しても完全にコロナに対する不安を払拭できるものではないと認識している。

毎年冬の時期になるとインフルエンザが流行する事になってこの時だけマスクをしたり感染予防対策を意識するようになっていた世間だが、コロナは一年中続くインフルエンザだと思っている僕は常に自分が感染しないように対策を怠ってはいけないと思って気を張っている。それは多くの我慢を伴うものだからそれに耐えられない人が出てくるのも致し方がない事だと思っている。ただその我慢を打ち破って突破した事によって自分が一生後悔する程の出来事が起きてしまったら...という事を考えた時、僕はやはり気を抜く事は出来ないし、少なくとも感染せずに毎日を過ごせている今の現状をとても幸せに感じていたりもする。

 

「なんでもないような事が幸せだったりもする」と言うのはまさにこの事なのであり、虎舞竜は凄い名言を歌ったものだな...としみじみに感じるばかりである(笑)

 

皆さんもこれから先、どうか感染しないで今を過ごす事ができる事を祈っています。

ありふれた日常から感じられる幸せを少しでも享受できる事を願っています。

 

これからも良い日常を

 

 

 

*1:結局の所、人口密度の多さが感染拡大に悪影響を及ぼすというのは何も東京だけに限った話ではないのであり、埼玉でも浦和や大宮といった有名都市があるさいたま市でも感染拡大はしており、感染者が1000人を超えた現在の埼玉でも感染拡大の中心地にあるのはさいたま市だということが分かっている。

*2:ただ、4月に開催した大阪公演は中止にならず、感染防止策を徹底するということでそのまま開催される事になった。大阪と東京とでは感染拡大の規模が違うとはいえ、全国でもかなりの都市であるはずの大阪では普通に開催された事に対して東京公演を楽しみにしていた自分としては何故?という疑問の気持ちが湧いてしまった事は否めない