ポッポ屋日記

日記的なブログにしたいです

最近のからかい上手の高木さんについて

 

まず始めに

*一部単行本のネタバレになる記述もしております。閲覧の際にはご了承ください

こんにちは、突然ですが「からかい上手の高木さん」という作品をご存知でしょうか?

これは月刊少年サンデー(通称 ゲッサン)で連載されている作 山本崇一朗先生の代表作でもあります。

私はこの作品が大好きで、この作品にハマったのは2017年の夏頃でした。

その当時から既に高木さんはじわじわと着実にその人気を高めており、ちょうど高木さんのアニメ化も決まったばかりの頃でした。それから高木さんのアニメ1期は大成功、見事に高木さんという作品の良さが世の中に広まり、一気にファン層が増えていきました。

それから高木さんの破竹の勢いは留まることを知らず、元高木さんや恋に恋するユカリちゃんなどのスピンオフ作品の展開や、週刊少年マガジンでの新漫画の連載など、山本先生自身の発展もあって最近では高木さんのアニメ2期が無事に放送された事も記憶に新しいですね。

そんな高木さんというどんどんとその規模が大きくなっていく作品ではありますが、今日まで高木さんを読んでいた私は実は近年、原作漫画の方では数年前と比べてちょっとずつ、ある変化が訪れているのでは?と感じている部分があるのです。

 

時が動き始めた

高木さんは平たく言えば、日常系ラブコメディ作品です。他の作品の様にベースとして大きな土台を構えて進んでいく物語性のある作品と言う訳では無いので、いつも毎月ゲッサンで掲載されている話では時に季節感や時間軸がズレる事もあります。ただ話の方向性としては普段の生活の中で有り触れた出来事や、何気なく過ごす日常、ちょっとしたイベントやゲームを仕掛けたり...と、何かしらに対してからかいのテーマを決めて、1つの完結作品として物語は描かれるので特に大きな問題となる事はありませんでした。

連載初期の当初は唐突に2年生の時代のスポーツテストが描かれる事もあったぐらいなので、"高木さんという作品の世界はサザエさん時空で描かれてるのでは?"という声なんかもあったりしました。

しかし近年、高木さんという作品には時の流れがある事を明確にする描写や作品が増えてきました。例えば「入学式」、あれとかも高木さんと西片君が初めて出会った時の物語を描く事で二人がまだ初々しかった過去があった事を明確に描写しましたよね。あれのおかげでアニメ版1期の高木さんでは漫画原作にはなかった明確な時の流れというものを表現する際に入学式の話が最高の最終回へと結びつける為の良いパスの役目を果たしました。

しかし漫画原作の方でもそれだけには留まらず、明確な変化が2018年の5月号で描かれました。それは当時、西片の声優役の梶裕貴さんがプレゼンツした作品名「エイプリルフール」にて、その話の最後のオチで高木さんは西片君にこう言いました。

 

「2年になっても同じクラスだといいね」

 

この作品の内容を提案したのは梶さんですから、この最後のセリフまでリクエストしていたのかは分かりかねますが、この時から高木さんと西片君は中学1年生から2年生へと進級する事が示唆されていたのは確かでありました。

事実、その後の2019年の7月に発売されたゲッサン8月号にて高木さんと西片は本当に中学2年生へと進級しました。アニメ2期が高木さんと西片が中学2年生になってからの物語である事を公式が明確に示した事からその連動性を意識してこうなったのかは分かりませんが、それまでずっと1年生の時代をずっと過ごしていたのかどうだったのか、ずっと曖昧だった時間軸にはある程度の区切りができました。まぁ例え中学2年になっても変わらない部分は変わらないでしょうし、意外とそのままな可能性も考えられると思います。

しかし近年感じた変化はそれだけではない気がするのです。

 

高木さんと西片君自身にも若干の変化(?)が

高木さんという作品はただひたすら高木さんが西片君をからかうだけという最高に幸せな日々を題材としています。高木さんが西片君をからかう理由というのは最早言わずもがな...な事なのですが、連載当初は若干イジワルな含みも感じられる描写が印象的でした。

特に連載開始時の第一話の消しゴムは山本先生の絵柄がまだ、ふだつきのキョーコちゃん連載時の特徴の鋭い目付きだった事も相まって、顔も表情も丸くなった今とは大違い。いつ頃から変化し始めたのかの調査まではしていませんが、高木さんも長期連載が続いていく中で少しずつ変化していきました。そんな中、近年感じられる変化というのは

高木さん西片君の距離感の近さ」細かく言えば

高木さんは西片君に対してより積極的、且つ大胆に

西片君は高木さんに対して少し素直に、且つより意識する様に

なったのではないかと私は考えています。

 

近年の高木さんを見ると、高木さんは西片君に対するからかいがより積極的になっています。今までにも軽いボディタッチや手繋ぎなどのスキンシップなどはありましたが、最近では(シチュエーションからして状況的には自然な事ではありますが)後ろから抱き締めたり、舐めてる途中の飴の味を確かめるか問いたり、果ては...というように、高木さんはより西片君に対する好意の度合いが大きくなっていると思うんですね。いや良いですね...からかいを含めている事に変わりは無いものの、高木さんはより自然に、自分の気持ちというものに対して素直になってきているのが読んでいて微笑ましいです。

ネットの声を見たりなんかすると 高木さんは西片の方から早く告白して欲しくて必死にアピールしているのでは?なんて声も見た事はありますが、私は必死にアピールしていると言うよりも高木さん自身の中で西片君に対する好意の感情が高まってきていて思わず大胆な行動に出やすくなって来ているのでは?とも考えたりしています。

学年も上がって14歳(推定)にもなったという事は、思春期の度合いもより高まったという事になり、恋する乙女の感情も1年以上想い続けていたらそりゃ焦がれる訳でして、高木さんが(気持ち的に)より乙女になっているのがはっきり伺えるんじゃないかと思うんですよね。これはごく自然な事だと思います。

 

そして一方、西片君の方も変化が無い訳ではありません。一部のファンからは 「自分の気持ちに素直になれず、好意を認める事が恥ずかしい事だと思い込んで高木さんの想いに一切気付かない鈍感野郎」と、若干酷い言われようというか、高木さんは好きでも西片君は好きではないという声もチラホラと聞こえてきたりするんですよね。要するに高木さんのパートナーとして西片君は相応しくないと妬む同性の嫌がらせでしょう(笑)

そんな事はさておき、確かに西片君は今でも高木さんに対して気恥しいと思ったり、勝負事に偏りがちな思考の傾向があるのは間違いないですが、西片君もまた高木さんに対する心に変化がない訳ではありません。

西片君は相変わらず根底にある優しさを遺憾無く発揮させている事で自覚無く高木さんを照れさせており、そして彼の高木さんに対する気持ちに変化が訪れているのは確かです。

はっきり言いますと彼は高木さんの事をより意識しています。それは彼女の事を女の子として意識するのも然り、彼女に関係した西片君自身の気持ちというものが素直に現れ始めているのがよく分かるんですよね。そこら辺が一番よく分かるのは...やはり「」そして「告白」ではないでしょうか。高木さんと西片、どっちから告白をするのかは正直全く持って予想がつかない事ではあるのです...が、 西片君が自分の気持ちに完全に素直になるのも恐らく時間の問題かと思います。

頑張れ!西片君!君が自分の気持ちにウソをつけなくなるのもあとちょっとな気がするぞ!(完全に個人的な願望を含めた応援)

 

高木さんという作品の今後は

時の流れが動き出し、2年生に進級した事で2人の気持ちに変化が訪れ始めている中で今後、高木さんという作品はどういう結末までを辿って行くのか?まぁ元高木さんがあるのでハッピーエンドである事は確定されているのに揺るぎはないですが、やはり私が一番気になるのは2人の馴れ初めなのでありまして...(笑)

元高木さんでもなかなか付き合っている時の思い出を振り返ってくれないのもあってやはり告白やお付き合いといった人間の人生のターニングポイントはこの高木さん本編の中学時代にあったのだろうか?

...と、今でも妄想が膨らむばかり

ええのぉええのぉ微笑ましいのぉ( ^ω^)

なんて思いながら今でもゲッサンを買っては、高木さんを読んでいます。この2人の日常をいつまでも見ていたい、見ていてこんなに微笑ましい気持ちにさせられるのはこの作品と元高木さんだけです。

 

これを読んでいる皆さんも2人のからかい、からかわれにやきもきしながら今後の2人を見守っていきたいですね...

 

では、本日はここまで

 

 

まだもうちょっとだけ語らせてください(12/21追記)

高木さんと西片君の学年が上がって時が動き始めた事に関して個人的には「うぉぉぉやっとかぁ!」と心のどこかで安堵した部分がありました。だって初掲載からもう5年以上経ったのに未だに中1のままだったら「え、終わりは...?いつになったら進展するの...?」ってなっちゃいますからね(笑)

もちろんサザエさんのように必ずしも登場人物の年齢を上げる必要性はないのかもしれません。しかしこのまま高木さんという作品でこれから先もずっと中1のままだったら高木さんと西片君の心の成長が見られないまま作品だけが延々と続く事になってしまいます。もちろん元高木さんの様に中学時代と比較する意味で西片君の成長を感じさせる部分はあったりしますが、元高木さん自体が別の時間軸の物語となっていますのでそれはそれです。

問題は高木さんという作品の中で思春期さながらの心の葛藤さや、身体的・精神的に少し大人になり始めた事をどう描き、展開するのか、そこが重要なんじゃないかと思います。

高木さんはこれからも変わらず西片君の事を想い続けるでしょうし、西片君は彼女と接していく中でだんだん精神的に成長していく...本当にゆっくりではありますが、少しずつ...少しずつ高木さんと西片君の心の距離感は縮んできています。その成長(主に西片君の)を見る度、読む度に「おっ、いいぞいいぞ!」と思いながら読むのが本当に楽しいんですよね...。

高木さんはアニメ2期の主題歌にもある様に2人の心の距離がゼロセンチメートルになるまでの過程を楽しむのが今の高木さんという作品を読む上で楽しめるポイントなのではないでしょうか。

 

決して大きな大業を成したり、世界を救ったりとかそういうスケールの大きい話ではないけど、溢れかえる日常の中、確かな幸せがそこに在る

そんな幸せを見守り続ける事が...面白い